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2016年1月20日(水)

富豪62人=資産同額=最貧層36億人分

富の集中と格差さらに

15年 国際援助団体報告

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 国際援助団体オックスファムは18日、経済報告書「1%のための経済」を発表し、昨年、世界の最も豊かな1%の人たちが保有する資産が残りの99%の人の資産を上回り、62人の富豪の資産が世界の最貧層36億人分の資産と同じになったことを明らかにしました。富の集中と経済格差がますます進んでいることを告発しています。 (片岡正明)


 報告書は、スイスのダボスで20日から開催される世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)を前に、スイスの金融大手クレディ・スイスの資料をもとに作成されました。富裕層1%の資産が99%の資産を上回ることは2015年の報告書で予想していたが、同年中に現実となったとしています。

 10年には最貧層50%の資産が388人の富豪の資産に相当していたのが、この5年間で集中が進み62人となりました。その総額は同期間に5000億ドル増えて1兆7600億ドル(約207兆円)になったのに対し、最貧層50%の資産は1兆ドル減っています。

 報告書は、富豪や大企業は海外にあるタックスヘイブン(租税回避地)に預けて公正な税の支払いを免れており、その額は7兆6000億ドルにも達すると強調。調査した大企業201社のうち188社がタックスヘイブンを利用しています。

 一方、すべての先進国、ほとんどの発展途上国で労働者の所得が下がっています。富豪は利子や配当でもうけ、その資本の利益率は一国の経済成長率より継続的に高くなっていると指摘しています。

 オックスファムのウィニー・ビヤニマ事務局長は「世界の指導者は不平等をめぐる危機が悪化することを懸念するが、具体的な行動に転化していない」「数億人が飢えているのに、それを救えるはずの富を富裕層が吸い上げている状況をこれ以上許してはならない」と呼び掛けました。ビヤニマ氏はダボス会議に出席し、こうした現状を訴えます。

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