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2015年12月19日(土)

リニア着工に懸念

建設残土・工事車両の不安も 山梨で起工式

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 リニア中央新幹線計画(東京・品川―名古屋間、2027年開業予定)を進めるJR東海は18日、山梨県南巨摩郡早川町内で、南アルプスを貫くトンネル(早川町―長野県大鹿村)着工に向けた起工式を行いました。

 リニア計画の本線関連では、全ルートを通じて初の土木工事となります。

 工事は、トンネル全長約25キロのうち山梨側の約7・7キロ区間。来年3月から非常口となる作業用トンネルを掘り、秋から本線トンネルの掘削工事を開始。工期は2025年秋までとされています。

 3000メートル級の山々が連なる南アルプスを最大1400メートルの深さで横切るため、地下水脈や自然環境破壊への懸念が広がっています。

 住民合意のないリニア計画に反対してきた日本共産党の名取泰・南アルプス市議は「南アルプスは昨年、ユネスコエコパークに登録されたばかりで、この山脈へのトンネル貫通は『自然との共生』を柱に掲げるエコパークの理念にも反します」と指摘。「南アルプス市内でも、住宅の頭上を高架橋でリニアが通過する予定地では、住環境が壊されることに自治会ぐるみで反対の声が上がっています。無謀で危険なリニア新幹線の工事着工に抗議したい」と話しました。

 JR東海が早川町で10、11月に開いた3回の住民説明会でも住民から、山梨県側だけで約326万立方メートル発生する建設残土や、工事期間中、町内を通行する工事用車両が1日片道で最大465台(同社見込み)に上ることについて、「大きな影響はないと説明されても信じがたい」と、交通環境の悪化や観光業、水源枯渇への影響を指摘、不安視する声が相次ぎました。


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