「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2015年10月5日(月)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 「労働は神聖にして車夫と書き」。これは1920年、日本で最初の国勢調査が実施されたときの宣伝用標語の一つです。マスメディアが未発達の時代。行政側がこうした標語を貼り出し、国民を啓蒙(けいもう)しました▼第1回の調査は氏名、誕生日、職業など、わずか8項目。ありのままを間違いなく申告することによって、当時の人々は自分がどういう人間なのか自覚するようになったといいます(『国勢調査 日本社会の百年』)▼「文明国の証し」として開始された国勢調査も今年で20回目。記者も初めて導入されたインターネット回答を試みました。国の基礎資料となり政策や計画づくりに役立つと分かっていても、これだけの情報がもし漏れたらと思わずにはいられません▼それよりも広範囲の個人情報がつまったマイナンバー法が、きょうから施行されます。望んでもいないのに割り振られた12桁の背番号。そこには年金や税金、保険にとどまらず、預貯金の口座や医療情報まで際限なく…▼甘利担当大臣は日本だけが取り残されていると、マイナンバー制を「先進国の証し」のように。しかし、本紙連載で明らかにしたように「全員強制、生涯不変、官民共通利用」の番号制度の導入は日本だけ。しかも世界では見直しが進んでいます▼マイナンバー制度は次回で1世紀を迎える国勢調査にも大きく影響するといわれます。官民が一体となって国民のプライバシーを危険にさらし、管理運用する番号制は、それこそ「後進国の証し」でしょう。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって