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2013年3月31日(日)

憲法会議全国総会

思想・信条・党派の違いをこえて
草の根から憲法守る世論と運動を

市田書記局長のあいさつ

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 日本共産党の市田忠義書記局長は30日、憲法会議の全国総会で国会情勢の報告をかねてあいさつしました。


 市田氏は、改憲をめぐる情勢として、昨年末の総選挙の結果、自公が3分の2を超える議席獲得、改憲に異常な執念を燃やす安倍自公政権の発足、改憲を露骨に主張する反動的突撃隊・日本維新の会が第3党になるなど政党配置に大きな変化が生じたとのべました。再開された衆院憲法審査会では委員50人のうち改憲反対を明確に主張しているのは共産党の笠井亮委員だけで、自民や維新の委員などが改憲を主張する場になっています。

 「改憲の危険な流れが増大していることは決して軽視できない」とのべた市田氏は、「大事なことは、国民のあいだでは、改憲とりわけ9条改定は少数だということです」と力を込めました。

 実際、自民の小選挙区の得票は43%で議席占有率が79%。4割の得票で8割の議席を占める「虚構の多数」です。

 市田氏は、最近、「1票の格差」をめぐって違憲、無効とする判決が相次いでいる重要性にふれ、「『違憲の定数』で実施された『違憲の選挙』。安倍政権を選任した国会そのものの正当性が問題にされているもとで改憲などとんでもない」と強調。こそくな弥縫(びほう)策といわれる「0増5減」にもとづく区割り案で小選挙区制を固定化し、比例定数を削減する主張を繰り返す自公民の態度を批判。民意をゆがめる小選挙区制を廃止し、民意を正確に反映する比例代表制への抜本的改革が求められること、そうすれば結果として「1票の格差」も大きく是正されると語りました。

軽視できない「96条改正」論

 市田氏は、安倍自公政権の改憲策動について、「集団的自衛権の行使」を狙う解釈改憲など、憲法9条の平和原則を実質的につき崩す動きを矢継ぎ早に強めていることに目をむけてほしいとのべました。

 同時に、明文改憲の動きで軽視できないのは「96条改正」論だと指摘し、96条がもつ意味を改めてつかみ直す必要があると力説しました。96条で衆参両院の3分の2以上、国民投票で過半数という改憲のハードルを高くしているのは、「憲法は主権者・国民の側から国家権力をしばる」ものであり、憲法の制定やその改廃が時の政権によって簡単に左右されてはならず、国民の重要な主権行使だからだと強調。96条の改定問題は単なる手続き論や形式論でないとして、9条改定反対と一体で96条改定反対の世論を広げようと訴えました。

各分野のたたかいと結んで

 5年前に「任期中の憲法改正を目指したい」と豪語して就任した安倍首相を「貧困と格差を広げた国民の怒りと相まって参院選で惨敗に追い込み政権の座から引きずり降ろしたことを想起すべきです」とのべた市田氏。“基地いらない”と沖縄県民あげての運動、消費税増税反対やTPP(環太平洋連携協定)交渉参加反対の共同などを例にあげて、最後に次のように呼びかけました。

 「国民生活を守るあらゆるたたかいと結んで、思想・信条・党派の違いをこえて憲法を守る世論と運動をまきおこし、改憲派を圧倒する世論形成に全力を尽くすことが急務であり、そうすれば安倍政権の野望をふたたび打ち破ることは可能です。ここに確信をもちたたかいを全国でまきおこそうではありませんか」


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