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2012年5月15日(火)

原発推進も電気代に上乗せ

東電 メディア対策 64億円、自治体などへ 20億円

08年 原価の内訳 明らかに

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 東京電力が、原子力発電推進の宣伝を含むメディア対策として64億円、自治体などへの寄付金として20億円を原価に算入し、電気料金に上乗せして利用者に負担させていたことが明らかになりました。東電が電気料金の引き上げを経済産業省に申請するために提出した、2008年の原価算定の内訳で分かりました。


 日本の電気料金は、人件費や減価償却費、燃料費など営業費用に事業報酬を加えた「総括原価方式」で決まります。

 東電の資料によると、前回、料金改定を行った08年、広告代やキャンペーン費用といった普及開発関係費に年間210億円が見積もられています。その内訳は「メディアなどにおけるイメージ広告や販売拡大目的の広告宣伝費」として64億円を見積もっていました。また、「オール電化関連費用」として29億円、「発電所立地にかかわる理解促進に資する情報提供」として60億円を「原価」に入れています。

 また、寄付金として年間20億円を見積もり、「自治体・地域社会の活動」に10億円、「学術・研究・教育」向けに5億円などとしていました。

 東電が所属する組織に納める「事業団体費」では、電気事業連合会(電事連)に21億円もの額を見積もっています。電事連は東電や関西電力、北海道電力など電力10社でつくる電力会社の業界団体です。マスメディアに巨額の広告費を投下し、原発「安全神話」をふりまく中心部隊となってきました。

 また、海外電力調査会に2億円、海外再処理委員会に3億円、日本原子力技術協会に3億円、電力系統利用協議会に2億円などの会費が見積もられていました。

 東電の資料は、電気料金を算出するための「原価」として見積もられた金額であり、実際に支出されたかどうかの詳細は公表されていません。

 今回の電気料金値上げにあたっての原価算定(2012年から14年の平均)では、広告宣伝費やオール電化関連費用、寄付金、電気事業連合会の会費などは見積もられていません。

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