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豪雨災害Q&A(上)

コロナ禍での避難生活

 大雨の被害が九州、東海を中心に拡大しています。新型コロナウイルス感染の恐れもあるなか、避難生活で気をつけるポイントや被災者支援の制度をQ&A形式でまとめました。

生活環境の改善

 Q コロナ禍のもとでの避難生活。どんなことに注意すればいいのでしょうか?

 A 感染症対策に万全を期しながら、避難所での生活環境を改善させることが必要です。内閣府は、「避難所の確保及び生活環境の整備等について(留意事項)」との「通知」を4日に、「避難所における新型コロナウイルス感染症への対応に関するQ&A(第1版)」を6月10日に出しています。

 「通知」では、「可能な限り多くの避難所の開設」と「ホテル・旅館、研修所、その他の宿泊施設」の活用を促しています。「Q&A」では、健康チェックリスト、サーモグラフィーの設置、避難所のスペースのパーティションやテントなどの配置図、医療機関などによる支援体制の構築などを求めています。

 食事や食材購入・炊事場確保については、「管理栄養士等を必要に応じて雇い上げる」「メニューの多様化、適温食の提供、栄養バランスの確保、高齢者や病弱者にたいする配慮等、質の確保」を明記。簡易ベッド、畳、マット、カーペット、冷暖房機器、洗濯機、乾燥機、仮設風呂やシャワーなどは欠かせません。

 さらに、プライバシーの確保やジェンダー平等の視点も大切です。「通知」では、「その他必要な設備備品」も環境整備の対象としています。避難者が必要なものはどんどん要望しましょう。レンタルだけでなく、購入も求めましょう。

「在宅」に支援は

 日本共産党の志位和夫委員長は9日、武田良太防災担当相に、自宅や車中泊、親戚など「分散型避難」をしている方々への支援を求めました。被災地では、「食事や服の支給は避難所に寝泊まりしている人だけかと思っていた」などの声が相次いでいます。

 内閣府は10日、「在宅避難者への物資・情報等の提供について」との「通知」を各県に発出しました。食料や水、紙おむつ、生理用品などの必要な物資の配布、医師・保健師による保健・医療サービスの提供、住まいや生活環境に関する行政からの正確な情報などを「適切に提供していただくようお願いします」としています。

 国は、「通知」などを出して終わりでなく、着実に実現するために責任を持つことが求められています。

「しんぶん赤旗」2020年7月15日


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