しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2025年11月5日(水)

飢饉で腕の周囲が7.5センチ

UNRWA清田保健局長と小池氏懇談

写真

(写真)極度の栄養失調となった子どもの写真を見せながら懇談する(右から)清田氏、小池氏、山添氏=4日、国会内

 日本共産党の小池晃書記局長は4日、国会内で国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の清田(せいた)明宏保健局長と面会し、停戦発効後のパレスチナ・ガザ地区の現状や、イスラエル政府から不当な制限を受けているUNRWAの活動状況について懇談しました。山添拓政策委員長が同席しました。

 清田氏は、ガザ市のUNRWAの診療所で受診した11カ月の子どもの写真を見せ、「極度の栄養失調で腕の周囲が7・5センチ、私の親指ぐらいしかない。ひどい状態だ」と強調。診療所でピーナツバターを支給しているが量が足りないとして、「崩壊した社会が直らないと子どもたちは良くならない」と訴えました。UNRWAの診療所について「開けるところは開き、毎日1万数千人の患者をケアしているが、状況は良くなっていない」と語りました。

 イスラエル側の許可が必要であるため、ガザ地区に支援物資を運ぶトラックの台数が不足し、食品価格が高止まりしていると指摘。「飢饉(ききん)を解消する状態になっていない。人の移動は自由にならず、医療支援を待つ患者が多くいる。戦争は終わっておらず、支援を続けなければいけない」と強調しました。

 清田氏は、ガザ地区での医療相談の41%、ポリオワクチン接種の35%、感染症報告の53%をUNRWAが担っていると紹介。「実際問題、UNRWAなくしてガザの復興は難しい」と指摘しました。トランプ米政権がUNRWAへの資金拠出を停止する中、日本政府が今回の補正予算でUNRWAへの予算を盛り込むことが重要だと訴えました。

 小池氏は「ガザの復興にはUNRWAを支援することが決定的に重要だ。日本政府に補正予算の確保などを働きかけていく」と語りました。


pageup