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2025年11月4日(火)

きょうの潮流

 合言葉は「平和憲法に帰ろう」でした。沖縄が日本に復帰した時、ポケットサイズの冊子が発行されました。「憲法手帳」。日本国憲法を県民に広め、それを実践するために▼「憲法の命をよみがえらせなければならない。つまり、憲法の初原の命を、本土へさしむけるのである」。手帳を発案した当時の那覇市長、平良良松(たいら・りょうしょう)さんは巻頭言にそう記しました。そして同じ思いから計画したのが「9条の碑」でした▼1985年、那覇の与儀公園に建立。それが最初の9条の碑となり全国に広がって、いまや70に達するほどの勢いです。自民党政治による戦争体制づくりや改憲の動きが強まるなか、9条を目に見える形で伝える活動は拍車がかかっています▼戦後、日本の自衛隊は1人の外国人も殺さず、1人の戦死者も出してきませんでした。それは9条による制約があったから。ところが自民・維新の高市政権は、それを破壊し、大軍拡の道を連立の条件にしてまで▼日本国憲法の公布から79年となる11月3日。秋晴れの国会前に多くの市民が集まり、「憲法守れ」の声をあげました。行動は各地でも行われ、幅広い共同で高市政権と対決していくことを呼びかける場となりました▼列島中の9条の碑を取材して『非戦の誓い』と題した本にまとめたジャーナリストの伊藤千尋さんはこう訴えました。「9条の碑は過去をみているんじゃない。現在と未来をみている」。この国を壊そうとする流れを、市民自身の手で変えていくための運動なんだと。


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