2025年11月3日(月)
きょうの潮流
きょうは文化の日。旅情に誘われる人や芸術や芸能、音楽やスポーツに親しむ人も。日常や労働から離れて、いつもとは違う自分を発見できる機会になるかもしれません▼一方でそんな時間を持てない人も多い。文化庁の調べでは、この1年間に外出を伴う形で文化芸術のイベントを鑑賞したことがある人は半数以下にとどまりました。理由の割合をみると、関心がないが最も高く、費用がかかり過ぎる、時間がとれないという回答も上位に▼実際、休み方に悩む労働者は少なくありません。民間の調査では十分に疲労感がとれない、リフレッシュできない、仕事のことが頭から離れないといった実態が明らかに。寝るだけで終わってしまうという人も▼その背景にあるのが日本の長時間労働です。欧州の国々と比べても年間300時間も長く、そのうえサービス残業を強いられる。賃金は低く抑えられながら。ところが高市首相は労働時間の規制緩和を指示。さらに働けといわんばかりです▼自分にも、もっと自由にできる時間があれば―。マルクス研究者の斎藤幸平・東大准教授と共産党の志位議長とのネット対談を視聴した30代労働者の感想です。いかに働くものが、時間とお金を奪われているか。その解明が胸に響いたといいます▼働く時間を短くして、賃金も上げる。誰もが秘めている能力を開花させることができる社会をともにつくろう。そんな呼びかけが新鮮に受けとめられる。自由と平和を愛し、文化をすすめることを旨とする日に。








