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2025年11月2日(日)

核廃絶へ科学者が議論

パグウォッシュ世界大会始まる

ノーベル平和賞受賞4団体が討論

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(写真)ノーベル平和賞受賞者4団体の討論で発言する日本被団協の田中代表委員(左)=1日、広島市内

 1957年以来、核兵器廃絶をはじめとする科学と社会の諸問題と取り組んでいる世界の科学者の集うパグウォッシュ会議世界大会が1日、被爆80年の広島市内で始まり、被爆者の声に耳を傾けました。同大会は5日までの5日間です。

 稲垣知宏世界大会実行委員長は主催者あいさつで、核兵器の非人道的な結末を軽視する発言を国家の指導者が行っていることに対処しなければならないと述べ、核の大惨事を防ぐため科学を倫理的かつ平和的な目的へと導こうと呼びかけました。

 「広島・長崎から80年―核兵器廃絶への道」のセッションでノーベル平和賞受賞4団体が討論しました。

 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協、2024年受賞)の田中熙巳(てるみ)代表委員(93)は、日本被団協の歴史を語り、原爆被害者への国家補償と核兵器廃絶を掲げてきたと紹介しました。

 パグウォッシュ会議(1995年受賞)の鈴木達治郎執行委員会委員長は、核兵器禁止条約発効後、国連の独立した核戦争の影響に関する委員会が設立され、これに貢献することに尽力すると語りました。

 核戦争防止国際医師会議(IPPNW、85年受賞)のルース・ミッチェル氏は、戦争や武器、核兵器がAIによって動かされる危険性を指摘。AIによる指揮命令を排除すべきだと語りました。

 核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN、2017年受賞)のティルマン・ラフ氏は、自国オーストラリアは禁止条約に参加すべきだと指摘し、人類が核兵器で滅ぶ前に廃絶しようと呼びかけました。


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