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2025年10月26日(日)

主張

女性初の首相誕生

平等の流れへの逆行許さない

 初の女性首相が誕生しました。「リーダーは男性、サブは女性」という、社会に根強く残る思い込みの解消に期待する人もいるでしょう。

 しかし、高市早苗氏が自民・維新連立政権の首相となったことは、女性首相であっても、ジェンダー平等を前進させるどころか逆行する多大な危険があります。自維政権自体がジェンダー平等の妨害勢力であり、トップの高市首相本人がジェンダー平等や女性の人権前進の最も強い妨害者の一人だからです。

 国連の女性差別撤廃委員会は選択的夫婦別姓の導入を4度も勧告しています。名前は個人の尊厳にかかわる問題です。日本の経済界も実現を求めています。

■古い家制度に固執

 しかし、高市首相はじめ“女性初の財務相”となった片山さつき氏も、通称使用の拡大で足りるとして同制度阻止の先頭に立ってきました。

 2021年、自民党国会議員有志の連名で約40の県議会議長に、選択的夫婦別姓実現の意見書が採択されないよう求める文書が送られました。高市氏をはじめ高市政権で入閣した閣僚の何人もが名を連ねます。文書は反対の理由に「家族単位の社会制度の崩壊を招く可能性」をあげます。

 また高市首相は著書で、選択的夫婦別姓制度を「日本国家を守るために」の章のなかに位置づけて反対しています(『日本を守る 強く豊かに』)。維新とは、皇位継承で「古来例外なく男系継承が維持されてきたことの重みを踏まえ」皇室典範を改定するという連立合意を結びました。

 高市氏は同性婚にも明確に反対です。こうした姿勢の根底には、戦前の「家制度」を「美しい国」とする家父長的な古い価値観があります。

■長時間労働を推奨

 高市首相は自民党総裁選出後、「ワーク・ライフ・バランスという言葉を捨てます」とあいさつし、組閣直後に厚労相に「労働時間規制の緩和の検討」を指示しました。

 男性に長時間労働が押しつけられる一方で、女性が家族的責任を負うことが、女性が正社員として働き続けるのを難しくし、低賃金・不安定雇用の要因になってきました。それが低年金など女性の貧困、自立困難を招いています。

 所信表明演説では、石破茂前首相は言及していた男女賃金格差の言葉も消えました。自民党はもともと労働時間の規制緩和を狙っています。長時間労働の野放しは女性の困難をより深刻にします。

 高市氏の政治姿勢は、大軍拡・改憲推進、日本の侵略戦争の正当化、教科書の「従軍慰安婦」の記述から「従軍」を削らせる、生活保護利用者や外国人など弱者・少数者攻撃など極右・排外主義的です。

 参政党など、排外主義と一体にジェンダー平等に逆流をもたらす勢力と重なります。少数与党の高市政権がこれらの勢力を取り込もうとジェンダー平等を後退させる危険があります。

 こうした逆流を許してはなりません。女性が“ガラスの天井”を破ることを心から喜べる日をめざして、人権、民主主義、平和、暮らしを守る共同を広げ反撃することが必要です。


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