2025年10月23日(木)
きょうの潮流
東京・練馬区の「ちひろ美術館」で開催中の「絵本でつなぐ『へいわ』」展(26日まで)。『ズッコケ三人組』などで知られる那須正幹さんの『ねんどの神さま』が目にとまりました▼絵を描いた武田美穂さんの文章が添えられています。「那須さん、きいてください。ひとついいことがありました」「(昨年)日本被団協が、なんとノーベル平和賞を授与されたのです! 那須さんの言われた『沈黙』しない人たちです」▼3歳のとき広島で被爆した那須さん。以前、山口県のご自宅で話を聞いたさい、当時の記憶はあまりないのだけれど、押し入れに隠れて、急に世界の色がなくなった、恐ろしい出来事だった、と▼同館館長の黒柳徹子さんの言葉も展示されていました。「ウクライナやガザの問題で子どもたちはどうしているのだろう」。ハマスとイスラエルの間でようやく停戦に合意したと思ったのに、またガザへの空爆が行われ、その後も新たな死者が。子どもたちの安否を思わずにいられません▼いわさきちひろの『戦火のなかの子どもたち』の子どものまなざしが刺さります。真っ白な瞳、フローズン・アイ(凍り付いた目)。虐待を受けた子どもたちは、瞳が凍り付いたようになるので、そう呼ばれています。ガザの子どもも、同じ目をしているのだろうか▼X(旧ツイッター)で流れてくるガザの写真や動画。子どもたちは飢餓に苦しみ、恐怖におびえています。亡くなった子どもの姿も…。ストップ・ジェノサイド。一刻も早く。








