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2025年10月21日(火)

党常任活動家合葬追悼式

倉林副委員長のあいさつ

 東京都八王子市の上川霊園で17日にあった「日本共産党常任活動家の墓」第40回合葬追悼式で、倉林明子副委員長が行ったあいさつは次の通りです。


写真

(写真)中央委員会を代表してあいさつする倉林明子副委員長=17日、東京都八王子市

 「日本共産党常任活動家の墓」合葬追悼式にあたり、日本共産党中央委員会を代表してごあいさつ申し上げます。

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 中央委員会がこの八王子の地に共同の墓碑を建立したのは、1986年でした。墓石には、当時の宮本顕治議長の揮毫(きごう)により、「不屈の戦士ここに眠る」と刻まれています。第2回合葬追悼式では、小林多喜二、野呂栄太郎、市川正一など戦前の弾圧で倒れた同志たちの名を、銘板に刻んで納めました。一昨年の第38回合葬追悼式では、『日本共産党の百年』でその不屈の生涯が紹介された飯島喜美、高島満兎、田中サガヨ、伊藤千代子の4人の女性党員が新たに合葬されました。私たちは、こうした先人たちの不屈のたたかいのうえに今日の日本共産党があることを、決して忘れることはありません。

 合葬追悼式は、今回で40回を迎えました。今回新たに合葬された方々は、先ほどお名前を紹介した211人の方々です。北海道から沖縄まで、任務や役割はさまざまですが、日本共産党員として国民の苦難軽減と希望ある未来のために献身的にたたかいぬいてこられました。

 今回とこれまで合葬された方々を合わせると、5691人となりました。日本共産党の103年の歴史には、順風満帆な時期はひとときとしてありませんでした。常にさまざまな迫害や攻撃に抗しながら、自らを鍛え、成長をかちとり、新たな時代を拓(ひら)く、開拓と苦闘の103年でした。合葬された方々お一人おひとりの党員人生もまた、こうした開拓と苦闘の歴史の一部を構成するものでした。お一人おひとりの生涯に、深い敬意と感謝をささげます。

 今日、この場にお集まりいただくことができなかったご遺族のみなさんの思いもともに、合葬された方々への同志的連帯と深い尊敬をこめて、中央委員会としての哀悼の言葉を申し上げます。

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 参議院でも自民・公明を少数に追い込んだ7月の参院選の結果、安倍政治の継承をかかげる改憲・タカ派の高市早苗氏が自民党総裁となる中、四半世紀を超えて続いてきた自公体制が崩壊し、いよいよ自民党政治の終わりが見えてきました。参議院選挙では、自民党の補完勢力である国民民主党と、極右・排外主義の立場に立つ参政党などが伸長し、自民党と、維新の会の連立政権の動きに加え、国民民主党、参政党などによる“反動ブロック”が形成され、社会保障など国民生活の破壊、大軍拡の暴走、憲法と民主主義の蹂躙(じゅうりん)、ジェンダー平等への逆流など、日本の政治に深刻な逆流をもたらす危険が生まれています。

 党は9月に第6回中央委員会総会をひらき、参議院選挙を総括するとともに、歴史的岐路に攻勢的に立ち向かう方針を決定し、いまその実践に全力をあげているところです。

 その一つは、反動ブロックの危険に正面から対決する“新しい国民的・民主的共同”をよびかけたことです。

 わが党は、今こそ反動ブロックの危険に正面から対決し、暮らし、平和、憲法を守る“新しい民主的・国民的共同”をめざし、立場の違いを超えて地域・職場・学園など草の根からの共同を発展させるために全力をつくす決意です。

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 6中総が提起したもう一つの核心は、第30回党大会の時期を2027年1月と定め、そこにむけて今年12月末までを「世代的継承を中軸に、質量ともに強大な党をつくる集中期間」とし、全党の力を集めて必ず成功させようとよびかけたことです。

 この「集中期間」は、歴史的岐路にある情勢を前向きに打開するためにも、自力の後退と選挙での後退の悪循環を断ち切るためにも、前回党大会が決めた目標の達成に責任を果たすうえでも、文字通り命運がかかったものといえます。この「集中期間」では、世代的継承を中軸とした党員拡大、新たに発行された日曜版電子版をふくめ、紙と電子版の両方で「しんぶん赤旗」読者拡大をかちとることに加えて、『いま「資本論」がおもしろい』(赤本)、『共産主義と自由』(青本)の学習をはじめ、党の質的強化を目標としています。

 日本共産党の103年の歴史をいろどる幾多の先人たちの不屈のたたかいを支えたものが、どんな逆流や困難にも揺るがない綱領的確信、科学的社会主義にもとづく世界観的確信にあったことは、まちがいない歴史の教訓です。いま全党は、この教訓に学び、学習を力に「集中期間」を成功させ、後退から前進へ、そして党の新しい歴史をつくるために全力をつくしています。

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 歴史的岐路のもとで、いま党がやるべきことは鮮明です。ただ、それをやりぬいて国民への責任を果たしていくことは、並大抵ではありません。苦闘と開拓をともなう一大挑戦となります。

 しかし、私たちは、ここに合葬された先人たちの足跡に思いをはせ、103年の党史に貫かれた不屈性、先進性、不断の自己改革の努力に背中を押される思いです。何としても強く大きな党をつくり、国民から課せられた日本共産党の使命を果たすため全力をつくす決意であることを、この墓前に表明いたします。

 最後に、合葬された故人と労苦をともにしつつ、励まし支えあってこられたご家族のみなさんのご苦労に、改めて感謝とお礼を申し上げます。ご遺族のみなさんが、悲しみを乗り越え、お元気で過ごされることを心から願って、ごあいさつといたします。


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