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2025年10月21日(火)

宗派超え反戦・核廃絶を

宗平協 平和会議 被団協・田中氏が講演

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(写真)記念講演をする田中熙巳日本被団協代表委員=20日、京都市東山区の清水寺

 宗教、宗派・教派を超えて核兵器廃絶と反戦を求める「日本宗教者平和会議」が20日、京都市の清水寺大講堂(圓通殿)で開催されました。シンポジウムで宗教者の戦後責任をどう果たすかをテーマに議論し、アピールを採択。日本原水爆被害者団体協議会代表委員の田中熙巳さんが講演で被爆体験を語りました。主催は仏教、キリスト教、神道、天理教、新宗教などの宗教者でつくる日本宗教者平和協議会(日本宗平協)です。

 同代表理事の岸田正博・真言宗智山派多聞寺住職は、同初代会長の大西良慶元清水寺貫主らによる宗平協結成の宣言に触れ、「宗教者には心の内と外で平和をつなぐ任務がある。強まる軍事化との対峙(たいじ)を」と呼びかけました。

 田中さんは「日本政府は米国に気兼ねしている場合ではない。日本国民は大いに怒る時だ」と話しました。

 森清範・清水寺貫主が田中さんを歓迎して花束を贈呈しました。

 シンポジウムで、宮城泰年・本山修験宗総本山聖護院門跡門主(94)は「戦時中の飢餓で、戦争のむごさをかみしめた」として、一人ひとりが反戦意識を持つ大事さを語りました。

 山崎龍明・前浄土真宗本願寺派法善寺住職は、戦争責任をなかったことにする自民党議員らを批判。「戦後は終わっていない」として宗教者が政治批判すべきだと強調しました。

 榎本栄次・日本キリスト教団西が丘教会牧師は、日本のキリスト教の戦争協力に触れ、「時の権力に迎合した歴史を自戒にしている」「地域の人が人間性を回復する教会をつくりたい」と話しました。

 福家俊彦・天台寺門宗総本山三井寺長吏は、戦争体験者が減る中で、「九条の碑」の建立など「人の心に平和のとりでを築く運動が必要だ」と強調しました。

 真宗大谷派僧侶でシンガー・ソングライターの鈴木君代さんがライブで憲法9条の魅力を訴えました。

 アピールは「宗教者は何よりもいのちの尊厳を守り、市民社会と連帯して進んでいく」と表明しました。


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