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2025年10月19日(日)

新しい共同広げる共産党

民意切り捨て 多数派工作の中

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(写真)社民党の福島瑞穂党首(左端)らと懇談する日本共産党の田村智子委員長(右端)ら=17日、参院議員会館

 21日にも行われる首相指名選挙に向けた自民党を中心とする激しい多数派工作は、政権維持や党利党略を最優先にした駆け引きが横行し、選挙で示された「自民党政治を変えてほしい」という国民の声が置き去りにされています。これに対し、日本共産党は、自民党政治に代わる新しい政治をつくり、国民の要求実現に道を開こうと、各党・会派や広範な市民との共同を広げる活動に取り組んでいます。

確かな対抗軸

 衆参両院で与党が過半数を割る状況のもとで「自民党政治を終わらせるのか、より反動的な方向に進むのか」という岐路に立たされている―日本共産党の田村智子委員長は16日に参院会派「沖縄の風」、17日に社民党と相次いで会談しました。現在の政治状況の下での共同が重要だと確認し、「反動的な動きに立ち向かい、国民の要求にこたえ、憲法と平和、暮らしを守るために国会内外で力をあわせたい」と呼び掛けました。

 実際、自民党と日本維新の会が連立政権の構築に向けた政策協議を開始しており、改憲・大軍拡・社会保障削減・排外主義といった「反動ブロック」形成の危険が現実のものとしてあらわれています。

 多数派を数合わせで固める政治の行き着く先は、民意の切り捨てと民主主義の形骸化です。その流れに対し、日本共産党は国会内での協力関係を立て直し、「反動政治」に歯止めをかける確かな対抗軸を築こうとしています。

国会の外にも

 共同を広げる取り組みは、国会の外にも広がっています。田村氏は7日に全労連と懇談し、賃上げと労働時間短縮をめぐる課題や医療・介護の危機打開について議論。10日には新日本婦人の会、14日には日本婦人団体連合会と平和やジェンダー平等の実現に向けて意見を交換しました。

 小池晃書記局長も14日に「平和、いのち、くらしを壊す戦争準備の大軍拡・大増税NO!連絡会」と懇談し、「緊密な連携を進めたい」と表明。全党が一丸となって社会のあらゆる分野で「新しい民主的・国民的共同」を広げようとする動きを着実に進めています。

「政治とカネ」

 自民党の新総裁が首相指名選挙直前まで首相になれる確証が得られない―。ここまで追い詰めた原動力は、日本共産党の一貫した追及と「しんぶん赤旗」の調査報道にあります。自民党の裏金事件や、非公認候補に対する2000万円の振り込みを暴いた一連のスクープが、自公政権への国民の怒りを引き起こし、衆参ともに与党を少数に追い込みました。このまま、自民党と同列で「政治とカネ」の問題で追及されることに耐えられなくなった公明党は、26年間続いた連立の離脱を余儀なくされたのです。

 「政治とカネ」の問題は、現在の多数派工作を巡る動きの中でも、各党の“信頼度”を測る試金石になっています。自民、維新の両党は連立政権の構築に向けて協議を続けていますが、維新は参院選で主張していた「企業・団体献金の禁止」という公約に縛られています。突如持ち出した「国会議員の定数1割削減」要求についても、「論点すりかえだ」と厳しい批判にさらされています。

 「時流に流されず正論を貫く」―この姿勢こそ、民意を裏切る数合わせの政治に抗し、真に民主的な政治を築くための基盤です。民意に根ざした新しい共同を広げようとする日本共産党の存在意義と政治的な魅力が、いっそう鮮やかに浮かび上がっています。


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