2025年10月18日(土)
きょうの潮流
「来場者のみなさんありがとう」。大阪・関西万博の閉会式で大阪府の吉村洋文知事(維新代表)は「ありがとう」を8回も繰り返し「万博成功」をアピールしました▼のべ2550万人来場というものの、複数来場を除けば1000万人台とも。企業に入場券を税控除で買わせてばらまき、子どもたちを学校動員。水上ショーや音楽コンサート、花火、盆踊り、全国飲食店街など「いのち輝く未来社会」のスローガンと無関係のイベントでかき集めたことは否定できません▼噴出した問題点―パビリオン建設の遅れ、実質2倍増の建設費・運営費、ガス爆発の危険、ユスリカ大量発生、4万人弱が帰宅不能、巨額の建設費不払い…。どれも維新の松井一郎元知事が、無法なカジノのインフラ整備を公費でやるため、大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)での万博開催を押し付けたことが大本に▼会場はゴミ処分場で軟弱地盤のために費用が増加、公共鉄道は1本だけで大混雑に。万博協会の十倉雅和会長(前経団連会長)も「夢洲という立地制約がありアクセスも限られていた」と認めます▼維新府市政は、万博優先で賃上げ支援も全国一高い社会保険料値下げもなし。万博便乗の大型開発のツケもこれからのしかかります▼「人類の進歩・文化交流」という万博の理念を踏みにじった維新。住民投票で2度も否決された「大阪都構想」の3度目をねらっていますが、自民党との連立は矛盾・批判を避けられません。カジノ・都構想を許さないたたかいは続きます。








