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2025年10月7日(火)

将棋新人王戦

服部七段が先勝

受けの強さでリード奪う

写真

(写真)対局後に検討する服部七段(右)と斎藤六段。奥の真ん中は立会人の村山慈明八段=5日、高槻市の関西将棋会館(峯松進撮影)

 服部慎一郎七段(26)と斎藤明日斗六段(27)との対決となった将棋の第56期新人王戦(しんぶん赤旗主催)は6日、大阪府高槻市の関西将棋会館で、決勝三番勝負の第1局が行われました。終局は午後3時38分。78手で服部七段が勝ち、シリーズ先勝としました。

 第2局は21日に、東京都渋谷区の東京・将棋会館で行われます。

 振り駒の結果、斎藤六段の先手となりました。

 早い段階で前例のない力勝負の将棋となると、序盤戦は斎藤六段が主導権を握ることに成功しました。しかし、はっきり先手が作戦勝ちというほどではなかったようです。

 服部七段はカウンター狙いの受けで反撃の機会をうかがい、形勢は斎藤六段がやや指しやすいものの、互角の範囲内で推移していきました。

 その後42手目☖2四銀の受けの好手、46手目☖4六歩の反撃の好手が服部七段に出て、後手がリードを奪う展開となりました。

 58手目の☖3六角は形勢が互角に戻る可能性のあるやや疑問手でしたが、先手の受け方も難しく、服部七段が☖4七角成と自玉の安全度を見極めて踏み込んでいったところで、後手の一手勝ちがはっきりとしました。

 両対局者ともに今期が最後の新人王戦。立会人の村山慈明八段は「駒を並べる際の両者の手つきに力がこもっていてビビッときました」と対局開始前の様子を振り返ると、「両者の良さや、らしさが出た一局でした。斎藤六段は豪快な攻め、服部七段は受けの強さ。第2局は先後が決まっているので、それぞれどのような準備をして臨むのかが注目されます」とまとめました。

 勝利した服部七段は局後のインタビューで、「今期が最後の新人王戦になりますので、良い内容でと思っていました。序盤で主導権を握られ、面白くない展開になってしまったので、(次戦に向けて)準備して良い内容の将棋を指せるように頑張りたい。策を練ってきたい」と語りました。

 初戦を落とし後がなくなった斎藤六段は、「序盤は主導権を握れる展開になったので面白いかなと感じていたのですが、中盤以降の内容がかなりまずかった。見どころのない将棋になってしまったので、まずは良い将棋を指してなんとか第3局につなげられれば」と第2局に向けての意気込みを述べました。

棋譜


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