2025年10月1日(水)
「不法滞在者ゼロプラン」実行
埼玉 川口市議会が意見書
共産党反対「属性による差別」
埼玉県の川口市議会は30日、市内に在住する外国人が増えているとして、「不法滞在者ゼロプランの着実な実行等を求める意見書」を自民党や公明党など4会派の賛成多数で可決しました。日本共産党や立憲民主党系会派は反対しました。
意見書は自民や公明など3会派が共同提案。外国人による不法就労等の違法行為、生活習慣の違いによるマナー違反など安全で安心な市民生活への不安が深刻になっているなどとして、出入国在留管理庁が5月に発表した「国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプラン」の着実な実施を国に迫る内容です。
賛成した公明党の石橋俊伸市議は、生活習慣などにまつわる問題で警察が出動し「市民生活への不安が深刻になっている」と正当化しました。
日本共産党の松本幸恵市議は反対討論で、「政府は非正規滞在者をルールを守らない外国人として治安悪化の要因と決めつけ、対応策をまとめている。外国人が増大したことで文化・生活習慣の違いによる日常生活上の不安が増していることと不法滞在者ゼロプランは因果関係がない」と主張しました。
同日、外国人運転者による交通事故と死亡・重傷事故が増加傾向にあるとして、「外国人による交通事故防止と被害者の保護・救済措置を国に求める意見書」も自民、公明など4会派の賛成多数で可決。日本共産党や立憲民主党系会派は反対しました。
自民党の松浦洋之市議は「犯罪行為があれば、直ちに強制送還する。厳しい措置を取るという周知を国の責任において徹底させるべきだ」と正当化しました。 共産党の松本市議は、国籍を問わず全ての人が交通ルールを守るべきだと主張。外国人による交通事故を特別視する意見書の提出は、「『国籍』という『属性』の少数者に対し、その属性を理由に、不利益な扱いを求めることで差別に他ならない」と述べ、反対しました。








