2025年9月26日(金)
高市氏「外国人がシカ蹴った」
根拠なく排外主義あおる
自民党総裁選候補の高市早苗前経済安全保障相の発言が波紋を広げています。奈良公園のシカを外国人が“虐待”しているという指摘です。しかし、事実が極めて不確かなことが明らかになっています。
高市氏は、22日の演説会で「奈良のシカを、足で蹴り上げるとんでもない人がいます。殴って怖がらせる人がいます。外国から観光に来て、日本人が大切にしているものをわざと傷めつけようとする人がいるとすれば、何かが行き過ぎている」などと述べました。
奈良公園には日本人、外国人問わず多くの観光客が訪れ、シカの虐待と国籍などは無関係のはず。高市氏によれば、シカに暴力を振るうのは外国人ということになります。
しかも、24日の日本記者クラブの総裁選共同会見で、記者に、外国人がシカを蹴ったことの「根拠はあったんですか。確かめたんですか」と質問されると、高市氏は、「こういったもの(奈良公園のシカの被害など)が流布されているということによる、私たちの不安感、そして怒り、というものがある。これは確かだ」などと答え、根拠は示せませんでした。
根拠もなく外国人をおとしめる。典型的な排外主義の主張を、総裁候補が公然と述べる。自民党の末期的行き詰まりの一つのあらわれです。(若)








