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2025年9月19日(金)

きょうの潮流

 「法案もひどいが、やり方もひどい。こんな無法を許せば、国民のくらしは大変なことになる」。あの日、握りしめたマイクから伝わったのは満身の怒りでした▼列島中が騒然とする日々でした。安倍・自公政権が数の暴力で強行採決をくり返し、成立させた戦争法=安保法制。国会では野党が協力して徹底抗戦し、国会前には若者をはじめ数万の市民が押し寄せて絶対反対を叫び続けました▼「今ここに来てみると、若い人たちが力強い声を発している。民主主義の基本のような力がこのように失われていない以上、もう希望はないと、へたり込んでしまうことはできない」。作家の大江健三郎さんは国会前でそう発言して運動を鼓舞しました▼あれから10年。平和をめざしてきた戦後の歩みを逆行させ、憲法の平和主義を根底から覆し海外での武力行使に道を開いた戦争法の危険はますます。自公政権による大軍拡路線はさらに強まり、「戦争国家づくり」は国民の安全やくらしを脅かし、周辺諸国との緊張を高めています▼今も、米海兵隊と陸上自衛隊による最大規模の共同訓練が九州や沖縄、北海道で実施され、敵基地攻撃の態勢を整えようと。各地で住民が抗議の声をあげる中を、欠陥機オスプレイが上空を飛び回っています▼戦争法が強行されたその日、日本共産党はそれを廃止するための国民連合政府をつくろうと呼びかけました。亡くなった大江さんが最後に訴えた「憲法の精神に立ち戻る」。それを実現する新しい国民的な共同を。


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