2025年9月18日(木)
統一協会 韓総裁が出頭
金銭提供 日本の政治家へは?
問われる自民党の総裁選候補
統一協会(世界平和統一家庭連合)の“本丸”を、「政治とカネ」を巡る事件が直撃しました。韓国の尹錫悦前大統領側に協会が賄賂を贈ることを承認していた疑いで、韓鶴子総裁が韓国の特別検察官事務所に出頭しました。
韓国メディアによると、前大統領側に1億ウォン(約1060万円)を渡し、協会への支援を求めた疑いがもたれています。
統一協会は韓国国内に限らず、金品などを利用し、世界中の要人に接近してきました。協会ダミー団体「天宙平和連合」(UPF)が2021年9月に開催した大会では、米国前大統領(当時)のトランプ氏と安倍晋三元首相がビデオメッセージを贈っています。
『文芸春秋』(今年4月号)では、協会政治団体「国際勝共連合」会長でUPF日本の梶栗正義議長(当時)が、「トランプさんにお金を支払ったのは事実」と証言しています。他方、安倍氏には「支払っていません」としています。
統一協会は安倍氏だけでなく、自民党などの国会議員を選挙で支援するとともに、関連行事に招いてあいさつをさせるなど密接な関係を築いてきました。
自民党は、これらの議員について「自主点検」という形で公表しています。ただ協会側から献金や政治資金パーティー券の購入を受けた議員の公表は、石破茂首相含め4人にとどめており、極めて不十分です。
10月4日には自民党の新総裁が決まります。総裁候補の中には統一協会と関係をもった議員も含まれます。協会との癒着を徹底して解明する気があるかどうか―あらためて自民党に問われています。(三浦誠)








