2025年9月7日(日)
誰の命も尊厳も守れ
当事者ら国会前で緊急アクション
強制送還に抗議
![]() (写真)差別や排外主義、強制送還などをやめろとアピールする人たち=5日、国会正門前 |
極右・排外主義の主張や在留資格のない人への出入国在留管理庁(入管)による強制送還に抗議する緊急行動「当事者と共に、『誰もの命、尊厳が守られる社会』へ」が5日夜、国会正門前で行われました。主催は「アジア太平洋人権保護ネットワーク」(NPHR)など9団体。250人(主催者発表)が参加しました。日本共産党の吉良よし子参院議員と本村伸子衆院議員が発言し、山添拓参院議員が参加しました。
子どもたちがスピーチ。小学4年の女子児童は「(在留資格のない)パパのためにここに来ました。10年暮らしているのにどうして。パパにはトルコに帰ってほしくない」と発言。父親が「仮放免」の高校1年の女子生徒=埼玉県=は「父は健康保険がなく病院で手術が受けられません。入管に出頭しないといけません。強制送還が心配です」と述べました。将来の夢がサッカー選手の中学2年の男子生徒=埼玉県川口市=は「同じ夢を持つ友だちは強制送還されました。子どもの人生が奪われています」と訴えました。
フィリピン出身のマリベスさんは、多人数の不衛生な部屋で「空腹で何度も気絶した」と4年間の収容での虐待を告発。釈放後に心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断されました。「私たちの団結こそ武器です。声を上げなければ真実は隠れたまま」だと呼びかけました。
NPHRのすぎやませいこ代表は、入管が「不法滞在者ゼロプラン」で強制送還を強化する一方、自民党・参政党が参院選などで「違法外国人ゼロ」「日本人ファースト」といって差別と分断をあおっていると批判しました。
吉良氏は「子どもへの人権侵害を絶対に許さない」と述べ、本村氏は「難民申請を認めず、強制送還で排除する入管の姿勢は理不尽そのもの」として、政府から独立した「難民等保護委員会」の設置を求めました。









