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2025年9月1日(月)

歴史改ざんを許さない

関東大震災朝鮮人・中国人虐殺102年 犠牲者追悼大会

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(写真)「遺骨を捜している」と訴える韓国遺族の曺光煥さん=31日、東京都内

 関東大震災時における朝鮮人・中国人虐殺から102年。犠牲者追悼大会が31日、東京都内で開かれました。猛暑の中、韓国、中国から遺族や関係者が駆けつけ、無念の思いを語り、日本政府へ事実を明らかにするよう求めました。主催は関東大震災朝鮮人・中国人虐殺100年犠牲者追悼大会実行委員会です。

 献花と黙とうの後、犠牲者遺族の1人、韓国の曺光煥(チョウ・クアンファン)さんが登壇し、33歳で犠牲になった祖父の兄のことを語りました。一緒に働いていた同じ村の後輩が頭に大けがをして九死に一生を得、戻って知らせてくれたといいます。「朝鮮人が井戸に毒を入れたとか家に火をつけたなどの流言飛語がばらまかれたことに対し、日本政府は何の反省もしていない。今の墓には生前着ていた服と髪の毛、爪のみ。墓に入れる遺骨を捜したい」と訴えました。

 中国人犠牲者遺族の周松権(つおう・そんちゅん)さんは、働きにきていた祖父が虐殺されたことを話しました。「天災をともなう偶発的な事件ではない。計画的で組織的な大虐殺」だと強調。なんの謝罪もない日本政府について、「今もなお私たちを苦しめ、怒りを呼び起こしている」「歴史を改ざんすることを許さない」と訴えました。

 陳興斧(ちゅん・しんふ)さんは初来日。暴徒から虐待を受け四肢を逆折りされた伯父が、日本人の妻に助け出されたことを語りました。

 関東大震災時朝鮮人虐殺の事実を知り追悼する神奈川実行委員会の山本すみ子さん、東京都で朝鮮人虐殺の記憶を継承する活動をしている在日朝鮮人3世の鄭優希(uhi)さんが国内での活動を報告しました。

 韓国のNGO「独立」の代表があいさつし、ジャーナリストの安田浩一さんが講演。海外から連帯のメッセージが紹介されました。

 日本共産党の小池晃書記局長があいさつ。政府が全貌を究明すべきだと指摘し「日本共産党は、多くの市民と手をつなぎ、外国人差別を許さず共に生きる希望を語る。歴史に誠実に向き合い、戦争する国にしない」と決意を語りました。


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