2025年8月31日(日)
大学淘汰・分断許すな
全国私大教研始まる 香川
![]() (写真)第36回全国私立大学教育研究集会=30日、香川県民ホール |
「淘汰(とうた)と分断政策を許さず、大学と学生と教職員を守ろう 私大教連を強く大きくしよう」をテーマに、第36回全国私立大学教育研究集会が30日から香川県民ホールで始まりました。全国からオンラインも含めて142人の教職員が参加しました。主催は日本私立大学教職員組合連合(角岡賢一中央執行委員長)。
集会では、高松朋史・中央副執行委員長が基調講演を行いました。高松氏は、大学進学率が文科省の想定以上に上昇しているにもかかわらず、政府は急激な少子化を旗印にして、私立大学の振興を淘汰策に転換しようとしていると指摘。定員割れの私大の経常費補助を不交付・減額にする制裁について、学生数で算定される補助金が減額されるならば、学生の勉学条件も低下しかねないと批判しました。私大の経常費補助制度が学生の学費値上げ反対闘争をきっかけにした大学関係者の連携したたたかいの成果だったことを思い起こし、私大淘汰策に対抗していこうと呼びかけました。
宮﨑礼二明海大学准教授が記念講演を行い、トランプ米政権による大学への介入の特徴が、政権批判を封じ込め、大学を「極左」としてスケープゴート化させ、人々の不満を大学=エリートたたきで解消させ、「右派革命」のための「愛国教育」の障害除去にあることを明らかにしました。6月に成立した日本学術会議法の狙いが、政府に不都合な活動をさせないことにあるとし、米政権による大学介入との共通性を指摘しました。
集会は9月1日まで。高等教育無償化や大学教員任期法など11のセッションに分かれて討論を行います。









