2025年8月30日(土)
生き地獄いつまで
生活保護減額違法 専門委で原告
国、謝罪なし
![]() (写真)意見表明に臨む原告の新垣さん(左から2人目)と澤村さん(同3人目)=29日、東京都千代田区 |
国による2013~15年の生活保護基準の大幅な引き下げを違法とした「いのちのとりで裁判」の最高裁判決の対応のためとして厚生労働省が設置した専門委員会の第2回会合が29日、開かれ、原告と弁護団が意見を述べました。原告は「いつまで生き地獄をつづければいいのか」と、同判決後2カ月以上も謝罪と被害の回復を行わない国の態度を告発しました。
愛知原告の澤村彰さんは「つらかった、長かった、これで終わると思った」と述べ、最高裁判決が出るまでの12年間、「最低生活」を下回るぎりぎりの生活を強いられていると指摘。食事は1日1回になり、冬場の入浴は月2回のシャワーだけだとして「最高裁判決に従った謝罪と遡及(そきゅう)支給、そして検証、再発防止を求めます」と強調しました。
大阪原告の新垣敏夫さんは「人付き合いを削って、社会的孤立を深めてきた」として、物価高のもとでエアコンの電気代、食費を切り詰めていると発言。「私たちの生存権、人権が侵害された状態が続いているということを理解してほしい」と訴え、厚労省が自らの責任を認めて解決の内容を示し、原告が承認なしに解決はないと強調しました。
原告代理人の尾藤廣喜弁護士は、最高裁判決後の国の対応は「全く不誠実であり、行政としてはもとより、人間として許されない態度だ」と批判しました。
大阪訴訟弁護団の小久保哲郎弁護士は、一般傍聴を認めるなど、公平中立を担保した専門委の開催を要求しました。
最高裁による生活保護基準引き下げの違法・処分取り消しの判決は初めて。厚労省は、同判決の対応のために社会保障審議会の下に専門委員会を設置。福岡資麿厚労相は今月15日に「反省」を表明。他方、「謝罪をするかどうかを含めて専門委員会の結論を踏まえたい」として、いまだ謝罪すらしていません。









