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2025年8月29日(金)

きょうの潮流

 広島の平和公園から程近い河岸緑地に、不戦と大書された碑があります。風変わりな形は、ピース、プレス、ペンの頭文字「P」をデザインしたものです▼原爆投下から40年の1985年8月に、中国新聞の労働組合が建立。背面には原爆で命を落とした新聞・通信7社133人の名が刻まれています。碑は、かつて国民義勇隊として動員された新聞労働者たちが建物疎開の作業中に被爆死した場所に▼報道機関も原爆で甚大な被害を受けました。中国新聞は本社が全焼、従業員の3分の1にあたる114人を失いました。広島中央放送局(現NHK広島)ではアナウンサーが敵機情報を読み上げようとした瞬間に爆風と熱線に襲われ、職員260人中34人を6日のうちに亡くしています▼毎年8月6日には碑前祭を行い、誓いを新たにします。「戦争のためにペンを、カメラをとらない、輪転機を回さない」と。その志はどこまで▼この時期に戦争報道を集中させるメディアは、皮肉を込め「8月ジャーナリズム」と呼ばれてきました。しかし近年は様相が変わり、民放テレビではその数が激減していると、メディア文化評論家の碓井広義さんが本紙で語っています▼日本の加害責任についても新聞を含めメディアの意識は低い。なにより、大軍拡を推し進める今の政権を正面から批判し、反対する市民や団体の動きを伝える報道がほとんどないのはどういうわけか。世界が戦争か平和かの岐路にたつ戦後の節目。あの夏の原点に立ち返るときです。


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