2025年8月26日(火)
国籍差別しないで
大学院生支援 留学生除外に抗議
若者「日本人が怒ろう」 踊り歌い訴え
新宿
大学院の博士課程の学生を支援する制度(略称SPRING)の生活費について、留学生を対象から除外する制度変更を文部科学省が提案し、有識者会議である人材委員会で7月末了承されました。このことに抗議する「SPRING for Everyone Protest DJ NIGHT」が24日夜、新宿駅前でありました。学生有志らが「文科省は差別するな」「みんなのSPRING」とコールし、ダンスなどで注目される抗議行動になりました。
![]() (写真)歌とダンスで盛り上がった抗議行動=24日、東京都内 |
東京大学の学生の金澤伶さんは「留学生は学びの場として日本を選んできた。彼らに帰れというのか」と憤ります。「こんな不寛容な国に未来はない」と訴えました。また、当事者の学生ではなく、有識者の意見で決定したことにたいし「私たちを国会に呼ばないでだれの声を聞くのですか」と問いかけると「そうだ」の声があがりました。
両親が外国にルーツがあり、苦労して日本国籍を取ったという30歳の女性は「給料が出ないので生活していけない」と就職しましたが、研究職を希望しています。「これはお金の問題じゃなく人権の問題」「(先の戦争の教訓は)マイノリティーを排除しないということではないのか。一部の人によってルールを決めていいのか」と問いかけました。
神奈川から参加した44歳の女性は、ずっと不登校で20代から30代の10年ほどアメリカに留学した経験があるといいます。「(アメリカでは)当時、学費が30%上がるという時期で、みんな反対運動していたが、周りから『外国人に払う金はない』など散々言われた」と言います。「もっと日本人自身が怒るべきだと思う。学びに国籍や年齢、性別は関係ない。学びたい人が学べる環境こそ大事」と話しました。
DJの繰り出す音楽にあわせて踊り、歌ったプロテストにのべ60人(主催者発表)が参加。沿道からダンスの輪に加わる人もいました。









