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2025年8月25日(月)

きょうの潮流

 おいしくて安全で栄養価が高い。子どもの成長や発達の権利を保障する学校給食の無償化に向けて、取り組みがよりいっそう大切な局面を迎えています▼6月の「骨太の方針」には「(来年度予算の)編成過程において成案を得て、実現する」と無償化が明記されました。その後の会見で、阿部俊子文科相も「意義あるものとなるように取り組んでまいりたい」と記者の質問に答えています▼来年度予算に関する文科省の概算要求は、今月末に発表の予定です。無償化にどこまで踏み込むのかが注目されますが、実施を後押しする運動は引き続き必要となるでしょう▼しかし、保護者の教育費負担の軽減が無償化のゴールではありません。無償化されても給食の質が下がったり、施設が充実されなかったり、給食に関わる人たちの労働環境が整わなかったりしたら、子どもたちに豊かな給食が保障されないからです▼近年の猛暑で、給食づくりの現場もかなり過酷になっていますが、いまだに冷房設備のないところがあります。昨年の文科省調査では、自校給食の調理室や配膳室などの冷房設置率は平均8割程度。中には4~5割台という都道府県も。ここには、スポットクーラーのような部分的な冷房も含まれています▼一方で、休憩室の冷房設置率は9割強と高めでしたが、そもそも休憩室そのものがないというところも。6月から職場の熱中症対策が義務化され、休憩場所の確保もその一つとなりました。学校も例外ではなく対策が急がれます。


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