しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2025年8月22日(金)

埼玉大 学費上げ検討

学生「阻止へ活動広げたい」

 埼玉大学は20日、公式サイト上で来年度以降の大学・大学院入学者から学費の値上げを検討していることを明らかにしました。10月上旬をめどに最終決定する予定だとしています。

 値上げの目的は「教育研究機能の強化」としています。9月から10月上旬に開催される複数の会議で審議を行う予定。検討案によると値上げ幅は現在の学費から一律2割で、値上げ後の年間の学費は、学部生と大学院生が64万2960円、経済学部夜間主コースが32万1480円。学部は夜間も含め2026年4月以降(ただし3年次編入生は28年4月以降)、大学院は27年4月以降から値上げ予定です。

 国立大学は標準額(53万5800円)の2割まで値上げが可能です。今年は東京大学が値上げし、それ以前も東京農工大学、東京芸術大学、千葉大学、一橋大学などで学費値上げが続きました。政府は04年の国立大学法人化から大学の運営費交付金を削り続けています。12年に国際人権規約にある高等教育の漸進的無償化条項の留保を撤回しており、他大学の事例も含め今回の学費値上げは批准した条項に逆行する動きです。

 埼玉大学工学部4年生の男性(23)は、「物価高でアルバイトをしないと暮らしが成り立たない。今回の値上げで学費を理由に進学をあきらめる人も出るのでは」と指摘します。また、「大学院に進学する学部生にも関係する話だが、夏休み中に『全学向けお知らせ(学生生活)』と気づきにくい件名でメール配信するのは不誠実だ」だと述べ、「値上げ阻止のため活動を広げていきたい」と話しています。


pageup