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2025年8月17日(日)

米ロ、停戦合意せず

ウクライナ侵略戦争 首脳が会談

 【ワシントン=柴田菜央】トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領は15日、米アラスカ州アンカレジで会談し、ロシアによるウクライナ侵略戦争の停戦を巡り協議しました。会談後の共同記者会見でトランプ氏は「進展があった」と述べましたが、具体的な内容は明示しませんでした。

 トランプ氏は「生産的な会談だった。多くの点で合意した」と表明。重要な問題もあるとしつつ「残っているのはわずかだ。それほど重要ではないものもある」と述べ、「合意に至る可能性は大いにある」と語りました。

 プーチン氏は、会談が「建設的な雰囲気」だったと述べた上で、侵略に至った「根本原因を全て除去する必要がある」と従来の主張を繰り返しました。トランプ氏が協議継続の意思を示したのに対し「次回はモスクワで」と提案しました。

 会談後に米テレビの取材に応じたトランプ氏は、停戦合意にかなり近づいている、「ウクライナが合意しなければならない」と述べました。さらに、今後欧州諸国がウクライナのゼレンスキー大統領、プーチン氏とトランプ氏との会談を設定するだろうと述べました。

 今回の会談で停戦合意に至らなかったことを受け、対ロ制裁の一環として、ロシアの石油を購入している中国に追加で関税を課すかと問われたトランプ氏は、「現時点で考える必要はない」と答えました。

 米ロ両首脳が対面で会談するのはウクライナ侵略以降初めて。当初は一対一の予定でしたが3対3の形式となり、米側はルビオ国務長官、ウィトコフ中東担当特使、ロシア側はラブロフ外相、ウシャコフ大統領補佐官(外交担当)が同席しました。

 トランプ氏は16日、アンカレジからワシントンに戻る大統領専用機内でゼレンスキー氏および欧州の首脳と電話会談し、米ロ会談の内容を説明しました。


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