2025年8月10日(日)
核廃絶へ行動しよう
広島訪問の経験交流
米テネシー州
![]() (写真)広島を訪れた経験を語るエミリー・ストラッサーさん=8日、ノックスビル(柴田菜央撮影) |
【ノックスビル(米南部テネシー州)=柴田菜央】米南部テネシー州ノックスビルで8日、核兵器廃絶をめざす活動家らが被爆地広島を訪れた経験を語り合うイベントが開かれました。地元の反核平和団体「オークリッジ環境平和連合(OREPA)」が主催しました。
ノックスビルに隣接するオークリッジには、原爆開発計画「マンハッタン計画」の拠点としてウランの濃縮を行い、現在も核兵器開発を続けている施設があります。
祖父が同地で働き原爆開発に携わっていた事実を掘り起こして本にしたエミリー・ストラッサーさんは、被爆70年の2015年に広島を訪問し、平和記念資料館の展示を見ました。広島を記憶することは重要だとしつつ、「記憶だけでは十分ではない」と強調。歴史を「決して繰り返さない」と言う時、それは何を意味するのかと問いかけ、核兵器の廃絶に向けて具体的な行動を起こす大切さを訴えました。
現在OREPAで活動し、22年に国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」の代表として広島を訪れ被爆者や学生と交流したレイチェル・スチュワートさん(23)は、この訪問が自身を「鼓舞」し、米国で平和行進に参加するなどより運動に関わるきっかけになったと強調。「世界の指導者がこの神聖な地で交渉すれば、多くの変化を起こせると思った」と語りました。
イベントでは、米国在住の広島の被爆者、田村秀子さんの被爆体験を記した本の一部も読み上げられました。









