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2025年8月10日(日)

被爆80年・原水爆禁止世界大会 閉幕

核兵器廃絶へ道拓こう

ナガサキデー集会 禁止条約参加求める

 長崎市は9日、米国の原爆投下による惨禍から80年の節目となる「原爆の日」を迎え、「長崎を最後の被爆地に」との思いに包まれました。被爆80年・原水爆禁止2025年世界大会は同市内でナガサキデー集会を開き閉幕。「激動の時代における『希望の光』となっている核兵器禁止条約を力に、『核兵器のない平和で公正な世界』への道を切り拓(ひら)こう」と訴える「長崎からのよびかけ」を採択しました。市主催の平和式典で「長崎平和宣言」を行った鈴木史朗市長は、すべての国の指導者に対し「長崎を最後の被爆地とするためには、核兵器廃絶を実現する具体的な道筋を示すことが不可欠」だと強調。日本政府が一日も早く核兵器禁止条約へ署名・批准するよう求めました。平和式典では日本共産党の小池晃書記局長が献花し、党代表団が出席しました。


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(写真)会場一体の合唱でフィナーレを飾った原水爆禁止2025年世界大会ナガサキデー集会=9日、長崎市

 長崎市民会館体育館で開かれたナガサキデー集会は3200人の参加者で2階席や第2会場の文化ホールまで埋まり、「核兵器の完全廃絶に向けて今こそ行動に立ち上がろう」と誓い合いました。全国で700人が視聴しました。

 鈴木史朗長崎市長と日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の田中重光代表委員がビデオであいさつ。田中氏は4歳の時の被爆体験を語り「地球上の市民の一人ひとりが自分自身のこととして考え、核兵器も戦争もない世界に向けてともにがんばりましょう」と訴えました。

 長崎に原爆が投下された午前11時2分に全員で黙とうしました。

 エジプトのモハメド・エゼルディン・アブデルモネイム元外務次官は、パレスチナ・ガザの犠牲者に黙とうし「人類生存の危機が増大している」と指摘。「団結し、もっと強く活動しよう」と呼びかけました。

 メルバ・プリーア駐日メキシコ大使は「核保有国に責任を果たすよう求めるうえで、市民社会が力強く支えていることに深い信頼を寄せている」と話し、核兵器禁止条約を推進していくと表明しました。

 ベルギー労働党のマルク・ボテンガ欧州議会議員は「不安定な世界において、欧州が今ほど核軍縮と協力を推進すべきときはない」と強調。「私たちは、平和と人間の安全保障の代弁者となろう」と語りました。

 英国・核軍縮運動(CND)のキャロライン・ルーカス副会長(元緑の党党首)は、英国が「核抑止」に基づき核の拡散を積極的に推進していると批判。「だからこそ禁止条約が重要だ。今こそ圧力を強めるときだ」と話しました。

 フランス、米国、韓国、マーシャル諸島の代表が発言。日本政府に核兵器禁止条約への参加を求める運動を、高校生や九州・沖縄の代表が交流しました。

 日本学術会議前会長の梶田隆章東京大学卓越教授がビデオメッセージを寄せました。

 日本共産党の小池晃書記局長と衆参の国会議員らが参加し、紹介されました。


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