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2025年8月8日(金)

新田原基地にF35B

住民裏切り垂直着陸強行へ

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(写真)新田原基地に着陸したF35Bステルス戦闘機=7日、宮崎県新富町

 米国製のF35Bステルス戦闘機3機が7日、航空自衛隊新田原(にゅうたばる)基地(宮崎県新富町)に配備されました。当初は4機の予定でしたが、うち1機は機体点検の遅れにより到着が後日となりました。同機は短距離離陸・垂直着陸(STOVL)が可能で、護衛艦「いずも」「かが」に搭載されます。自衛隊は事実上、戦後初の空母を保有することになり、本格的な海外派兵能力を有することになります。新富町では、市民団体などが配備撤回を求める抗議集会を開きました。

 3機のF35Bは同日午後、米海兵隊員の操縦で着陸。通常着陸、垂直着陸、スローランディングの3パターンを実演しました。防衛省は当初、地元自治体に対し、F35Bの垂直着陸訓練は新田原で実施せず、馬毛島(鹿児島県西之表市)で実施すると説明。これを受けて新富町などは配備を容認しましたが、馬毛島基地の完成が2029年度までずれこむため、新田原での垂直着陸実施に方針転換。さらに、同基地完成後も、新田原で垂直着陸訓練を、夜間を含めて年80回程度実施すると表明しました。爆音被害の拡大を懸念する地元住民・自治体から「裏切りだ」など強い反発が起こりました。

 同日、基地内で着陸の様子を視察した新富町の小嶋崇嗣(そうし)町長は記者団に対し、「垂直着陸とスローランディングは騒音が長く続く感じで、従来とは異なる。まずは着陸地点に近い民家の防音対策を求めたい」と述べました。

 防衛省は今年3月までに6機を配備する計画でしたが、ソフトウエアの更新などで機体の納入が大幅に遅れました。25年度中に8機、31年度ごろに約40機を配備する計画です。


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