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2025年8月7日(木)

核禁条約の締約国に

広島平和記念式典 市長要求 首相触れず

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(写真)原爆投下時刻の午前8時15分、黙とうする式典参列者=6日、広島市の平和記念公園

 広島市は6日、原爆投下から80年の平和記念式典を平和記念公園で行いました。被爆者、遺族、市民、国連や各国代表、政党関係者ら約5万5000人が参列しました。松井一実市長が平和宣言で核兵器禁止条約の締約国になることは「ヒロシマの心」を体現するものだと求めたのに対し、石破茂首相はあいさつで「核兵器のない世界」の実現へ歩みを進めるといいながら、禁止条約には一言も触れませんでした。

 松井市長は、核兵器を含む軍事力の強化を進める国こそ、対話を通じた信頼関係に基づく安全保障体制の構築をと呼びかけ。日本政府には、唯一の戦争被爆国として国際社会の分断解消に向け主導的な役割を果たし、禁止条約の第1回再検討会議にオブザーバー参加するよう訴えました。

 国連のアントニオ・グテレス事務総長のあいさつを中満泉軍縮担当上級代表が代読。日本被団協のノーベル平和賞受賞に触れ「禁止条約によって生まれた機運を追い風に、核不拡散条約(NPT)を柱とする国際的な軍縮体制を強化しなくてはならない」と述べました。

 湯崎英彦広島県知事も「核抑止」について「国土も国民も復興不能な結末がありうる安全保障に、どんな意味があるのか」と批判しました。

 原爆が投下された午前8時15分から1分間黙とうし、小学生2人が「平和への誓い」を朗読しました。

 この1年間で確認された原爆死没者4940人分の名簿が奉納され、累計34万9246人となりました。


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