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2025年8月5日(火)

きょうの潮流

 くらくらする強烈な日差し、むっとする熱気に息苦しささえ覚えます。列島を覆う危険な暑さ。先月30日には兵庫・丹波市で、41・2度の国内最高気温を記録。40度超えの酷暑日も連日のように続いています▼先日、昼下がりのテレビに、泥だらけのユニホームで甲子園を目指し、たたかう高校球児の姿が映っていました。プレーする選手のいちばんの“敵”は、間違いなくこの酷暑でしょう▼命の危険や重大な後遺症を伴いかねない熱中症。きょう開幕の夏の高校野球大会ではいくつかの対策を講じてはいます。日中の試合を避け午前と夕方からの「2部制」を6日間に拡大。五回終了後に体を冷やし給水するクーリングタイムも継続し、応援生徒たちのためにアルプス席には空調が利いた臨時の休憩所も設けているといいます▼2部制は今年から地方大会でも富山と三重の2県が全日程で実施。選手からは「(午後の試合は)後半から涼しくなって、楽になった」などの声が聞かれました▼それでも心配は尽きません。暑さは、地球温暖化というより「沸騰化」と呼ばれるほど年々苛烈さを増しています。いくら対策をとっても、いたちごっこの感は否めません。甲子園大会も時期や会場をふくめ、さらなる見直しが求められるでしょう▼これは野球にとどまらず、スポーツ活動全体の危機ともいうべき状況です。地球沸騰化の根源にメスを入れられるのか―。日本はもとより世界の気候変動対策、脱炭素の取り組みはこの面でも待ったなしです。


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