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2025年8月3日(日)

日本・ベトナム両共産党 第11回理論交流会談開く

平和構築と人権擁護 テーマに

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(写真)第11回理論交流会談に参加する日本共産党とベトナム共産党の代表団=2日、ベトナム・フンイエン省

 日本共産党とベトナム共産党の第11回理論交流会談が2日、ベトナム北部フンイエン省で開かれました。「新しい世界情勢における平和構築と人権擁護」をテーマに、日本共産党代表団団長の田中悠副委員長・書記局長代行、ベトナム共産党代表団団長のグエン・スアン・タン政治局員・中央理論評議会議長がそれぞれ基調報告を行い、双方の代表団が終日活発に議論を交わしました。

 田中氏は世界情勢について、国際法を踏みにじる深刻な逆流が起こる一方、21世紀の世界は大局的には一部の大国によって決定されてしまう世界ではなく、核兵器廃絶、平和の地域協力、国際的な人権保障の3点で「世界の構造変化」の力が具体的に現れていると指摘。日本共産党がこの間、「東アジアの平和構築への提言」で東南アジア諸国連合(ASEAN)と協力した対話と外交の地域メカニズムの発展などを提起し、この提言を活用して欧州諸政党などとの交流や連帯を拡大してきた活動を紹介しました。

 田中氏は、軍事的対応が強まるなか、それに対する平和的対案と平和構築の取り組み、そのなかでの市民的運動の力の発揮が重要だと強調しました。

 田中氏はまた、科学的社会主義の理論に関して、「人間の自由」についての研究を進めたこの間の党の活動を報告。非正規雇用・長時間労働・低賃金など利潤第一主義がもたらす日本社会の矛盾に直面する人々が、社会主義・共産主義社会がもたらす自由の魅力に触れ、理論に強い関心を寄せていることを紹介しました。

 タン氏は基調報告で、平和と人権は人間の自然な権利と願いであり、緊密な相互関係を持ちながら発展し、国際社会の共通の価値・規範になったと指摘。ベトナムは独立と自由、人民の幸福を追求して多大な困難をともなう歴史を歩んできたと振り返るとともに、平和構築・強化による平和的環境の確保を外交と祖国防衛の重要方針としていることを紹介しました。

 タン氏は能動的で積極的な国際活動や人間中心の社会開発など、平和と人権に関するベトナムの政策的な発展の経過を概括。平和、発展と人間の尊厳のために国際協力を強化すべきだと提起しました。

 今回の理論交流で日本共産党側は、坂井希青年・学生委員会責任者が「ジェンダー平等を推進する日本共産党の新しい認識と取り組み」、山口富男社会科学研究所所長が「マルクスによる未来社会の探究と“自由な時間”」、田川実国際委員会事務局長が、「日本における排外主義勢力とのたたかい」、岩崎明日香国民運動委員会副責任者が「新自由主義に対する日本の労働者のたたかい」、井上歩国際委員会委員が「外交政策『平和構築提言』と国民の主体的役割」と題してそれぞれ報告しました。

 ベトナム側の主な出席者は次の通り。グエン・スアン・タン共産党政治局員・中央理論評議会議長・ホーチミン政治学院学長▽ドアン・ミン・フアン同学院副学長▽タ・ゴック・タン中央理論評議会常任副議長▽グエン・バン・タイン同副議長▽ブイ・チュオン・ザン同副議長・事務総長▽レ・クオック・フン公安省次官▽ファム・タン・フォン国防省平和維持局副局長▽グエン・ミン・ブー外務次官▽レ・バン・ロイ・ホーチミン政治学院副学長▽トゥオン・ズイ・キエン同学院人権研究所所長。


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