2025年7月22日(火)
労働者の幸福度は週4日労働で上昇
米ボストン大など
賃金そのままで週4日労働にすると労働者の幸福度が上昇することが、世界6カ国の企業などで行われた試行データの解析からわかったと、米ボストン大学などの研究グループが21日付の科学誌『ネイチャー・ヒューマン・ビヘイビア』に発表しました。賃金の削減なしに週労働時間を短縮することで、仕事への満足度と労働者の健康状態を改善できる可能性があると指摘しています。
試行は、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、英国、アイルランド、米国の141組織で6カ月間にわたって実施。参加した従業員2896人について仕事と健康にかかわる項目について自己報告の形で調査を行い、週5日労働を維持した米国の12組織の従業員125人と比較しました。
週4日労働だった人の平均労働時間は、週5日労働だった人より週約5時間減少。週8時間以上労働時間が短縮された従業員は、燃え尽き症候群の減少が大きく、仕事への満足度とメンタルヘルスが改善されたと答えました。平均労働時間の短縮が8時間以下だった従業員でも、同様の結果が得られましたが、その効果は8時間以上短縮された従業員より小さくなりました。
改善の効果は、睡眠障害の減少、疲労レベルの減少、仕事能力の向上につながったといいます。








