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2025年7月17日(木)

保険証存続へ伊藤候補が追及

埼玉 医療機関で問題多発

 マイナンバーカードと健康保険証を一体化した「マイナ保険証」に関わるトラブルが全国各地で起きています。埼玉県では6月17日、マイナ保険証を読み取るオンラインシステムに不具合が生じ、複数の医療機関で接続しづらい状態になりました。患者や医療関係者が不安を抱える中で、マイナ保険証の問題を国会で何度も追及してきた日本共産党の伊藤岳・参院埼玉選挙区候補に期待が広がっています。


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(写真)マイナ保険証の問題について伊藤岳候補が演説する動画の投稿(伊藤氏の公式Xから)

 「命の危険に直結するトラブルが後を絶たない。安心して医療を受け続けるためには(従来の)保険証を残すべきだ」。そう訴える伊藤候補の動画がX(旧ツイッター)に投稿され、視聴回数は15日までの3日間で1万4000回を超えました。

 コメント欄には「患者も病院も役所も余計な作業が増えた」「所得区分や薬歴が丸見えのマイナ保険証はプライバシー権の侵害」などの意見が書き込まれています。

69%「残すべきだ」

 埼玉県保険医協会が昨年末から約1カ月間で実施した会員アンケート(回答数503)では、保険証の新規発行が停止してからの窓口業務について68・9%が「負担を感じる」と回答。「負担が減った」(3・9%)を大幅に上回りました。従来の保険証については69・3%が「残すべきだ」と答えました。

 トラブル事例は「カードリーダー(読み取り機)の接続不良・認証エラー」が240件。「他人の情報がひも付けられていた」という事例も10件ありました。

 窓口で「マイナ保険証の暗証番号を忘れてしまった」「カードリーダーの操作方法が分からない」「顔認証ができない」などの相談が相次ぎ、その対応に時間と人手をとられる事例が多く報告されています。

 厚生労働省は6月末、有効期限が切れた保険証を来年3月まで使えるようにすると医療関係団体や都道府県などに通知しました。

 同協会の渡部義弘理事長は、この通知を受けて2日に談話を発表しました。多数の保険証の有効期限が切れることによる混乱の原因は、国会で「保険証廃止」を強行した与党の責任だと指摘。医療機関の窓口で説明事項が増えたとして「早急に保険証を復活させることが国民皆保険制度に安定をもたらす確実で簡単な方策」だと強調しています。

無保険状態を指摘

 国会で自民、公明、維新、国民民主の各党は、保険証の新規発行停止とマイナ保険証の義務化を推進してきました。これに反対し、保険証の存続を迫ったのが共産党の伊藤氏です。マイナ保険証の登録をしていない人に政府が交付する「資格確認書」について、1~5年の更新期限内に手続きをしなければ無保険状態になる問題を指摘しました。

 伊藤氏の演説に足を止めた同県蕨(わらび)市の男性(77)は「マイナ保険証はトラブルが多く、システムに疑問を感じています。個人情報の漏えいも心配だ」と語り、保険証の存続を求めてきた伊藤氏に期待を寄せました。


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