2025年7月12日(土)
きょうの潮流
先月下旬から今月上旬にかけて欧州は猛暑に見舞われ、スペイン南部では気温が46度を記録しました。英国の研究者は、欧州で熱波が続いた今月2日までの10日間に約2300人が熱中症で死亡したと推定しています▼驚くのは、死者数が気候変動(地球温暖化)によって3倍に増えたと分析していることです。温暖化が進んでいなければ、死者数は約2300人のうち約1500人減少すると▼研究者は、石炭などの化石燃料を使い続ければ、死者がさらに増える可能性が大きいと警告。悲惨な結果を避けるために、化石燃料から再生可能エネルギーへの移行を加速するよう訴えます▼国内の世論調査によると、現在までに気候変動の悪影響を受けていると考える人は8割を超え、この2~3年で気候変動の悪影響が大きくなっていると感じる人は72・3%でした。一般社団法人ジャパン・クライメート・アライアンスが全国5000人を対象に調査したもの▼影響として深刻だと思うものを聞くと、最も多かったのが「農作物の品質や収穫量・漁獲量の低下」。選挙についての質問では、次の選挙で候補者を支持する際に、「エネルギー・環境・気候変動」に「関心を持つ」と答えた人は71・2%。関心を持つ方法として「投票する」と回答した人は全体で33・1%です▼東京都内に配布された比例代表の選挙公報に、「気候危機打開」と明記したのは日本共産党だけでした。人類と地球にとって気候危機打開の取り組みは待ったなしの課題です。








