2025年7月9日(水)
NO!排外主義 Q&A
Q外国人の生活保護 増えてるの?
Aむしろ利用減
外国人を敵視・差別する排外主義の言説が参院選の中で一部の政党からふりまかれています。どこに問題があるのか事実にもとづいてQ&Aで考えてみます。(随時掲載)
生活保護法は対象を「国民」と定めていますが、政府は行政措置で同法に「準じて」外国人にも保護を行うとしています。この10年で日本に暮らす外国人は約1・7倍に増えましたが、生活保護を利用する外国人は減っています。利用人数は2013年が7万5248人に対し、23年は6万5683人です。
この間増えた外国人の約8割が、就労など生活保護の対象外の在留資格の人々です。現在、在留外国人の半数以上が対象外、非正規滞在者はいうまでもありません。
生活保護を利用している外国人の約半数は在日コリアンです。日本は戦前・戦中に朝鮮を植民地支配し、戦後には彼らから一律に日本国籍を奪いました。国際人権規約と難民条約の批准により、1980年代に国民年金などの社会保障制度の国籍条項を撤廃しましたが、十分な経過措置を講じず、無年金、低年金の高齢者をうみました。生活保護法は行政措置があるからと改正を見送ったうえ、対象を絞っています。
「外国人は生活保護を受けやすい」「外国人の利用が増えている」というのは、こうした歴史と事実をみない全くのデマです。日本では生活保護を受ける権利があっても実際に利用している割合(捕捉率)が1~2割と極めて低く、政府が厳しく抑えこんでいることこそ問題です。








