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2025年6月28日(土)

世界の最富裕層1% 10年で富4895兆円

オックスファム報告書 「富裕層増税が不可欠」

 国際NGOオックスファムは25日、報告書「私的な利益から公共の力へ」を発表しました。世界人口の約半分にあたる37億人超が貧困に苦しむ一方で、最富裕層1%は2015年以降の10年間に少なくとも33兆9000億ドル(約4895兆円)の富を得たと指摘しました。極端な経済格差の克服には、富裕層増税が不可欠だと述べています。

 報告書は、国連持続可能な開発目標(SDGs)に関する国連会議が30日からスペインで始まるのに合わせて発表されました。

 報告書によると、最富裕層1%は現在、下位95%が持つ富の合計よりも多くの富を保有しています。過去10年間に最富裕層が得た富は、現在の世界の貧困を22回以上解消できる規模に匹敵します。

 また報告書は、極端な富の集中が「政治権力」になっていると指摘。「超富裕層の個人が政治的・経済的な決定を行うことで自らの富を増やし、平等な社会をつくる取り組みを妨げる少数独裁政治」をつくっていると批判しました。

 報告書は▽利益追求の民間主導ではなく公共部門を最優先する▽国際協力を通じて超富裕層への課税を強化する▽国際金融の枠組みのゆがみを是正する―ことなどを求めています。


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