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2025年6月4日(水)

食品値上げ深刻

1年で2万品目超

コメ品薄など響く

グラフ

 値上げラッシュが深刻です。帝国データバンクの調査で主要食品メーカー195社が6月に飲食料品1932品目の値上げを予定していることがわかりました(5月31日付既報)。今年1年間の値上げは2023年以来の2万品目超えとなる可能性が高く、「今後の動向次第では飲食料品の値上げラッシュが本格化した2022年(2万5768品目)に並ぶ水準に到達する」と帝国データは指摘しています。

 6月の食料品値上げ(1932品目)は前年同月(623品目)の約3倍に急増しました。今年1月以降6カ月連続で前年同月を上回りました。

 6月の値上げを食品分野別に集計すると、カレールーやだし製品などの「調味料」(962品目)が最多でした。続く「加工食品」(755品目)では、不作で供給量が減っているのり製品や、コメ高騰を背景としたパックごはんの値上げが目立ちました。「乳製品」(106品目)では、乳価改定の影響を受けて加工乳やヨーグルト、クリームなどが値上げされます。

表

 値上げ要因は複合的です。「原材料高」を要因に含む値上げは全体の98・0%を占め、前月調査時(97・9%)から拡大しました。コメ品薄の影響も目立ち、原料米の価格高騰に由来する値上げは6月実施分のうち概算で100品目を超え、約6%を占めました。「人件費」を要因に含む値上げは53・6%、「エネルギーコスト(光熱費)」は66・7%でした。

 帝国データは「コメ以外にも、世界的な天候不順による供給量の不安定化や、円安による輸入コストの上振れといった要因もあり、原材料高による値上がりは当分継続する可能性が高いとみられる。さらに電気・ガスなどエネルギーコスト増による値上げで再燃の兆しもみられる」と指摘。「さらなる値上げは消費者の節約志向を強めるリスク要因となっている」と警鐘を鳴らしています。


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