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2025年5月29日(木)

きょうの潮流

 いくら批判されてもどんな調査の結果が出ようとも、知らぬ存ぜぬを決め込む。みずからの関与や責任も認めない。こんな態度をいつまで押し通すつもりなのか▼「知事及び元副知事の指示のもとに行われた可能性が高い」。兵庫県の斎藤元彦知事に対する内部告発をめぐり、告発者の私的情報を前総務部長が県議3人に漏らした問題で、第三者委員会はそう認定しました。県議会への「根回し」で行われた可能性が高いと▼漏えいについてこうも。告発者の人格や人間性に疑問を抱かせ、告発文書の信用性を失わせることにあったと県議3人はうけとめた。当初否定していた前総務部長は斎藤知事から「そのような文書があることを議員に情報共有しといたら」という指示を受け県議に口頭で伝えた…▼同席した県幹部や片山元副知事も知事から指示があったと答えています。これだけの証言を示されながら、すぐに斎藤知事は関与を否定しました▼私的情報の漏えい、公益通報者保護法違反、パワハラの認定。これで県が設けた三つの第三者委が、いずれも斎藤知事や周りの対応に違法性や問題点があったと指摘する異常事態に。それなのに平然と受け流す、あの姿をなんと表現すればいいのか▼4年前、自民党や維新の会に支えられ知事になった斎藤氏は改革を掲げて福祉や県民サービスを切り捨ててきました。オール与党化した県政は異論を排除し、職員は圧力をかけられ服従を強いられてきました。知事を裸の王様と化した責任もまた重い。


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