しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2025年5月18日(日)

沖縄戦 日本軍の作戦で住民巻き込んだ悲惨な戦争に

デニー知事が会見 歴史わい曲を批判

写真

(写真)会見する玉城デニー知事=16日、沖縄県庁

 沖縄県の玉城デニー知事は16日の県庁での会見で、沖縄戦の歴史わい曲を繰り返す自民党の西田昌司参院議員らに対し、「沖縄戦体験者、ご遺族、県民の心を深く傷つけている。憤りを禁じ得ない」と改めて厳しく批判しました。

 デニー知事は、沖縄戦で犠牲になった学徒らを追悼する「ひめゆりの塔」の説明内容を「ひどい」「歴史の書き換え」と非難した西田氏の発言に言及。「凄惨(せいさん)な沖縄戦を経験した方々や平和を希求する沖縄県民の考えとは全く相いれないもの」と強調しました。

 「日本軍が沖縄の人たちを殺したわけじゃない」などと史実をゆがめ、西田氏に賛意を示した参政党の神谷宗幣代表の発言についても、県民の多くが懸念を抱いているのではないかと語りました。

 また、沖縄戦で多くの住民犠牲をもたらす「戦略持久」作戦を実行した日本軍第32軍について、陸上自衛隊の幹部候補生学校が肯定的に評価する学習資料を作っていた問題で、記者から質問がありました。

 デニー知事は、日本軍の戦時中の資料や沖縄戦の研究などから第32軍の作戦は、本土決戦を遅らせるためだったと県史に記されていると指摘。「こうした作戦を取ったことで、住民を巻き込んだ悲惨な戦争となり、一般県民9万4000人を含む20万人余りの尊い命が犠牲となった」と述べ、防衛省に沖縄戦の実相や史実に基づく教育の実施を求めました。


pageup