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2025年5月18日(日)

西田氏 自民は処分を

沖縄県議会が抗議決議

 自民党の西田昌司参院議員が沖縄戦で犠牲になった学徒らを追悼する「ひめゆりの塔」の説明を巡り、「歴史の書き換え」などと冒涜(ぼうとく)したことに対し、沖縄県議会は16日、日本軍の作戦で沖縄が「捨て石」とされた戦争の実相をゆがめ、否定する発言だとして抗議決議を可決しました。日本共産党や自民党など、維新を除く全会派による賛成多数でした。

 決議は、西田氏に学徒らへの冒涜と改めて認めた上で謝罪と発言の撤回を要求。自民党にも厳格な処分を迫っています。

 自民党も含め党派を超えた可決を追求するため、西田氏への辞職要求は見送られましたが、辞職などの対応は譲れないと主張してきた維新は反対しました。

 決議は「(県史において日本軍が)本土決戦を遅らせるため沖縄で時間稼ぎの持久作戦を続け、本土防衛の『捨て石』にされたと表現されている」と強調しています。県民の4人に1人が命を奪われたことについて、「日本軍の作戦による犠牲であることは紛れもない歴史上の事実である」と指摘。「歴史的事実である県民殺害の記述が削除されることは容認しがたい」として、県議会が過去に3回、教科書検定の意見書を全会一致で可決したことにも言及しています。

 自民党が「捨て石」などの記述を削除するよう求め、文案調整は難航したものの、日本共産党などの与党は「県民の立場に立つべきだ」と粘り強く説得。可決は午後10時すぎまでもつれましたが、日本軍の加害の事実に目を背けず、歴史修正を許さないと議決した画期的内容といえます。


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