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2025年5月16日(金)

全国都道府県委員長・書記長会議

田村委員長の討論のまとめ

 日本共産党が14日に開いた全国都道府県委員長・書記長会議で、田村智子委員長が行った討論のまとめは次の通りです。


写真

(写真)討論のまとめを行う田村智子委員長=14日、党本部

 大変、重要な会議となりました。22人の方が発言し、幹部会決議の中心点と訪中報告の発言を志位和夫議長が、野党共闘の現状について小池晃書記局長が発言しました。

情勢論の核心が強く受け止められている

 幹部会決議は、大変強い確信を呼び起こしています。討論でも、寄せられた感想文でも、消費税減税、「アメリカいいなり」で、日本共産党の主張が国民的な熱い争点になり、「日中提言」とそれにもとづく行動も含めて、党の綱領的立場が本当に輝いていることが受け止められている。これが全体の特徴です。

 今回の幹部会決議では、政治論は、情勢の核心中の核心の内容に絞りました。これを語ることは決して難しくない。まさに日本共産党の得意分野で、私たちが大いに語ってきたメインテーマのところが熱い国民的争点になっているのです。幹部会決議は一気に全党員が読んで、これをみんなが熱く語って徹底をし、立ち上がりをつくっていくことをまず呼びかけたいと思います。

短期間で飛躍をつくるために、県委員長・書記長が指導的役割を

 今日の会議は都道府県委員長・書記長会議としました。なぜこういう会議のもち方をしたのか。それは、選挙勝利に向けて短期間に飛躍をつくらなければならない。短期間にいかにして飛躍をつくるかを考えて、都道府県委員長だけではなく、党機関の中枢で指導的役割を果たしている都道府県委員長・書記長の両者が一堂に会した会議として意思統一し、そして腹を割って底をついた議論をしようということで、行ったものです。

 幹部会決議では、「四つの角度から自己検討を」と呼びかけました。これは私たち中央自身の自己検討と反省を踏まえての提起でした。それを受けて、掘り下げて自己検討が行われた討論が続いたことは重要です。同時に、今後さらに掘り下げた検討を各党機関の討議でも行うことが必要です。

 推進本部の責任者である私の反省でもありますが、この「大運動」の約4カ月間というのは、発展・前進の「芽」は生まれている。とくに「要求対話・要求アンケート」で支部が生まれ変わっている経験なども生まれている。しかしこれは全党のものになっていないという総括を、残念ながら繰り返してきました。

 今日の発言の中でも学ぶべき教訓、学ぶべき経験がたくさんありました。100%の支部が要求対話をやっている地区の経験、得票目標を超える要求対話をやっている支部の経験、本当に学ぶべき中身があったと思います。しかし、広がっていないのはなぜなのか。ここを掘り下げなければ、選挙に勝つことはできません。全国の党機関の会議でも、討論のあり方の改革も行って、しっかり四つの角度での自己検討を掘り下げることを呼びかけるものです。

四つの角度の自己検討――党機関から掘り下げて議論を

 例えば、情勢のおもしろさを伝えて、全支部全党員の立ち上がりをつくることが肝になりますが、リアルに実態を見る必要があります。いま「物価高騰から暮らしを守る緊急提案」が、要求対話でも主軸になっていくと本当に受け止められていますが、それではこの「緊急提案」を地区で読み合わせて確信にする議論をやっているだろうか。全支部に、全党員に「これを読もう」と呼びかけて、情勢のおもしろさをつかむ努力をしているだろうか。リアリズムで自己検討を深めていくことが求められると思います。

 要求対話では、素晴らしい経験は出ているのに、なぜ4割弱の支部が踏み出せていないのか。これをどう打開するのか、底をついた議論が求められます。今日の討論で、職場支部こそ要求対話だという討論もありました。残っている約4割の支部をどう立ち上げるか、さらに議論を深めることが必要だと思います。

 世代的継承を中軸にすえた党づくりでは、これが選挙戦にとっても、党の未来にとっても非常に重要だという発言がありました。分野別の「集い」をどう位置づけて独自の努力をしているか、『資本論』ゼミでは青年・学生への働きかけはどうなっているか、これもリアリズムでの議論が求められると思います。読者拡大も、比例3議席にとどまった前回参院選時との比較で、日刊紙、日曜版とも8割台と極めて深刻な到達にある。これをどう打開して読者拡大の上げ潮でつくっていくのか。

 そして臨戦態勢です。いま「週1回の支部会議」をやっている支部は17・4%です。「新しい政治局面」を明らかにした情勢論が非常に積極的に受け止められていますが、やはり「週1回の支部会議」をやってこそ、全支部の確信にできる。大阪の枚方・交野地区委員会が毎週の支部会議の開催状況をつかんで、困難な支部に地区委員長が地区役員と一緒に入っているという経験も紹介されましたが、支部会議の開催を激励しながらどう広げていくのか。こういう議論が必要ではないかと思います。

 まず都道府県委員長・書記長が互いに腹を割って話しあってほしい。この会議後、ただちに県常任委員会や県委員会総会、そして地区常任委員会や地区委員会総会、緊急の会議も持って、「四つの角度」からの突っ込んだ議論、掘り下げた議論を行うことを、ぜひ呼びかけたいと思います。

 局面を一気に打開し、飛躍をつくりだすために、私たち常任幹部会も、討論のあり方の改革をしながら、幹部会決議の実践を進めていく決意です。

4中総に確信をもってたたかいぬき勝利をつかもう

 いかにして飛躍をつくるかについて、私たちは4中総の実践の中で、その可能性を切り開いてきました。

 「要求対話・要求アンケート」の活動をくりひろげる中で、国民の要求がいかに切迫したものになっているかをつかみ、その声にこたえる選挙戦にしていく、その声にこたえる政治をつくっていくのは、日本共産党の躍進しかないという決意を広げてきています。

 数々の「集い」、そして『資本論』ゼミで多くの国民、青年・学生の知的関心にこたえ、複雑な世の中を科学の力で読み解き、大局的展望と科学的な世界観をもった魅力に満ちあふれた党の活動も開拓をしてきました。

 このことに確信をもって、何としても活動の飛躍をつくりだし、参院選・都議選の勝利をつかむことを呼びかけ、討論のまとめとします。ともに頑張りましょう。


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