2025年5月11日(日)
神道政治連盟の懇談会会員26人 参院選立候補予定
西田参院議員が所属
暴言 明らかに自民党も同罪
自民党の西田昌司参院議員(京都選挙区)が沖縄戦の史実をねつ造する暴言をおこなったのは、神道政治連盟(神政連)の沖縄県本部、日本会議沖縄県本部などが主催、自民党沖縄県連が共催した憲法記念日のシンポジウムでした。神政連は、「日本の史実に対する誤った認識を払拭し、世界から尊敬される道義国家」などを掲げていますが、神政連がつくる「神政連国会議員懇談会」の会員26人が、この夏の参院選に自民党公認で立候補を予定していることが本紙の調べでわかりました。
神政連は、「世界に誇る日本の伝統や文化を後世に正しく伝える」ことを目的に1969年に結成。ホームページによると、「神道の精神に基づいて憲法改正などさまざまな運動」に取り組んでいます。昨年の総選挙では、候補者を推薦するにあたって「選択的夫婦別姓」に反対することなどを約束する「公約書」の提出を求めていました。(本紙6日付)。
神政連国会議員懇談会(会長・中曽根弘文参院議員)の会員は、昨年11月1日現在、衆院134人、参院79人の計213人。このうち、ことしの参院選に立候補を予定しているのは、比例が有村治子元女性活躍相ら3人、選挙区では、西田氏はじめ、森雅子元法相(福島)、松山政司党参院幹事長(福岡)ら23人にのぼります。(表参照)
西田氏の暴言が沖縄はじめ大きな怒りを広げました。一連の発言について、「事実を言っている」とのべ、撤回せず、「報道に問題がある」と居直っていた西田氏は、9日になって、しぶしぶ発言を撤回し、謝罪しましたが、日本軍が住民を戦争に動員し、「集団自決」を強制した歴史を否定する自身の歴史観は撤回していません。
問題は、自民党、石破政権の対応です。
首相の動静欄によると、石破茂首相は、7日、官邸で神政連の打田文博会長、同国会議員懇談会の中曽根会長と会っていますが、西田発言へのは明確な反応はいまだにありません。
8日の参院外交防衛委員会で日本共産党の山添拓議員が中谷元・防衛相に「自民党としての責任が問われる」と沖縄戦の認識を追及、西田氏の発言は事実に反するではないかとただしても「一つひとつの議員の発言にコメントは控える」と向き合おうとしていません。中谷氏も神政連国会議員懇談会のメンバーです。
西田氏はじめ、神政連国会議員懇談会メンバーを多数擁立する自民党の姿勢が問われています。
(藤沢忠明)
参院選に立候補する神政連国会議員懇談会
岩本 剛人(北海道)
高橋はるみ(同)
滝沢 求 (青森)
森 雅子(福島)
高橋 克法(栃木)
古川 俊治(埼玉)
堂故 茂 (富山)
宮本 周司(石川)
滝波 宏文(福井)
森屋 宏 (山梨)
牧野 京夫(静岡)
酒井 庸行(愛知)
吉川 有美(三重)
西田 昌司(京都)
加田 裕之(兵庫)
堀井 巌 (奈良)
北村 経夫(山口)
松山 政司(福岡)
山下 雄平(佐賀)
古賀友一郎(長崎)
馬場 成志(熊本)
白坂 亜紀(大分)
長峯 誠 (宮崎)
有村 治子(比例)
赤池 誠章(同)
和田 政宗(同)








