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2025年5月10日(土)

きょうの潮流

 「反対ありきの政治家や一部メディアの声は必要以上に相手にしなくていい」―維新の横山英幸大阪市長がSNSで大阪・関西万博をめぐる批判の声を「反万博ビジネス」とやゆし、こう投稿しました。どこかで聞いたような既視感がしてきます▼「イデオロギー的に反対する方は、いつまでたっても『不安だ』とおっしゃる…」。河野太郎前デジタル相はマイナンバーのひも付けの誤りが続出しても、「マイナ保険証」に対する不安や批判の声を「イデオロギーで反対している」と切り捨てました▼「マイナ保険証」の利用率は3月時点で3割にも達していません。医療機関ではいまだにトラブルが続いています。自公政権が国民の不安や不満の声に背を向けて暴走した結果です▼万博会場となった人工島・夢洲(ゆめしま)では、いまもメタンガスの排出が。夜、地下鉄が一時止まっただけで駅に4000人も滞留しました。極端なデジタル政策の押しつけではじめから排除されている人たちも。スマホを使いこなせないとチケットが買えない。パビリオンの予約ができない。現金が使えない…▼マイナンバーカード(マイナ保険証)もそう。施設の高齢者が使えない。目が不自由な人が使えない。膨大な税金を投入したデジタル政策の恩恵を受けられない人たちが。どちらも、財界要求の結果です▼万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。そこで体験する「未来社会」は、マイナ保険証同様、排除と分断の殺伐とした世界ばかりが見えてきます。


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