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2025年5月8日(木)

在日米軍 性的暴行2070件

横須賀突出 半数は沖縄県内

8年間の申告数

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 2013~20米会計年度(12年10月~20年9月)の8年間に在日米軍で申告された性的暴行の件数が2070件に達することが、米国防総省が米国内外の基地ごとにまとめた統計報告書で明らかになりました。そのうち、約46%にあたる949件が在沖縄米軍で報告されています。

 基地ごとで見れば横須賀(神奈川県横須賀市)が404件と突出しており、嘉手納(沖縄県嘉手納町など)の227件が続いています。軍種別では海兵隊886件、海軍663件、空軍419件、陸軍102件となっており、海兵隊での発生率がきわめて高くなっています。

 報告書は加害者・被害者の性別や属性について記述していませんが、米国防総省が年度ごとに出している別の報告書によれば、被害者の9割近くは女性米兵です。ただ、在日米軍内で申告された事件には、被害者が「外国人」となっているものもあり、日本人が基地内で被害に遭った事件が申告されている可能性は濃厚です。また、基地内で性的暴行が多発する実態が放置されれば、必然的に基地外で民間人が被害に遭う危険が高まることになります。

 沖縄県内では今年3月、基地内で女性の基地従業員が米海兵隊員から性的暴行を受け、沖縄県警が4月30日、加害者を起訴しています。ただ、これらは被害者が米軍の担当部局に申告した件数に限られています。申告率も30%程度としており、実際はさらに多くなるのは確実です。評価が下がることをおそれる基地司令官が、性的暴行が発生しても申告しないよう部下に圧力をかけているとの指摘もあります。

 報告書は4年ごとに作成されており、最新版(21~25年度)は今年中に公表される見通しです。


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