2025年5月5日(月)
きょうの潮流
きょうは「こどもの日」。この日をどう過ごされますか。筆者は息子と一緒に、千葉県にある「地球の丸く見える丘展望館」を訪れようと考えています▼この春、小学校へ入学した息子が、学校の様子をうれしそうに語ってくれます。楽しんでいる子や泣いている子など馴染みようもさまざまですが、親としては期待と不安を抱きつつ、送り出しているのが実際です▼子どもをとりまく環境を考えると不安は尽きません。いじめや不登校、理不尽な校則、子どもの貧困や虐待などさまざまな問題に直面しています▼子どもたちの環境を示すいくつもの心配な数値があります。2024年の小中高生の自殺者数は529人で過去最多を記録。いじめ・不登校についても24年の調査で過去最多を更新し、ともに11年連続で増え続けています▼チャンス・フォー・チルドレンの23年の調査では年収300万円未満世帯の小学生3人に1人が、1年間にレジャーや旅行、スポーツ、映画など「学校外の活動なし」でした。放課後NPOアフタースクールが行った25年の調査では、年収300万円未満の家庭の子ども52・3%が「放課後に友達とまったく遊んでいない」と回答しています▼家庭の経済環境が子どもたちの遊びや過ごし方に深刻な影響を及ぼしています。「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかる」と制定されたきょうの日を、子どもをめぐる社会のあり方を見つめ直す機会にしませんか。まずは、子どもの声にしっかり耳をすますことから。